Snapdragon 8 Gen 3の価格が高くなる噂があり、パートナー企業はSnapdragon 8 Gen 2へのダウングレードか、競合するMediaTekのSoCに切り替えるかのいずれかの選択を迫られる可能性がある。
QualcommのパートナーであるSamsungを含む企業にとって、Snapdragon 8 Gen 2の価格が160ドルという噂は厳しい状況を作り出した。これにより、サンディエゴのチップセットは、AppleがA16 Bionicに支払っていた金額よりも高価となってしまった。残念ながら、Snapdragon 8 Gen 3の発売によって状況が改善されるとは言えないようであり、１人の情報筋が後継機よりも高価になると主張している。
Snapdragon 8 Gen 3はTSMCの4nm N4Pプロセスに切り替えるため、コストを要するが、もうすでにQualcommがSamsungのファウンドリを頼った際にSnapdragon 8 Gen 1の発売時に出た欠点と批判を目の当たりにしている。Digital Chat StationはWeiboで、Snapdragon 8 Gen 2よりも発売予定のSoCが高価になると主張し、これによってQualcommのパートナーは厳しい立場に置かれることになるだろうと述べた。彼はチップセットの正確な価格について明示はしていないが、「スマートフォンメーカーは２つの選択肢のうちいずれかを選ばなければならない」と述べている。
双方の選択肢は、コストを節約し、将来の発売にはSnapdragon 8 Gen 2を使用するか、同じTSMC N4Pアーキテクチャ上で量産されるフラッグシップSoCであるDimensity 9300に切り替えるかである。MediaTekはおそらくQualcommよりもスマートフォンパートナーに対してフラッグシップシリコンの価格を下げるので、マージンが縮小する可能性があるものの、このビジネス戦略への切り替えによってより多くのビジネスを手に入れることができるかもしれない。
しかしながら、Snapdragonブランド名は消費者に容易に認識されるため、Qualcommの市場やそれに付随する価値に挑戦するのは簡単ではない。ただし、Dimensity 9300には現時点では他のスマートフォンSoCにない利点が１つあり、それはより高速なLPDDR5T RAMのサポートである。さらに、その独自のCPU構成により、4つのCortex-X4コアが駆動し、Snapdragon 8 Gen 3をマルチスレッドベンチマークで上回る可能性があるが、効率の観点ではライバルに敗れるであろう。
たとえQualcommがSnapdragon 8 Gen 3に200ドルを請求したとしても、Samsung、Xiaomiなどの企業は自社の顧客に最高のAndroidスマートフォンハードウェアを提供し続けるはずだ。もちろん、それによりマージンが減少するという結果になるかもしれないが。
ソース：https://wccftech.com/snapdragon-8-gen-3-more-expensive-than-snapdragon-8-gen-2/ を一部要約