先に言っておきますが案件でもなんでもないです。ただ、当サイトでも利用しているレンタルサーバー「Xserver」があまりに進化しているので記事にしようと思いました。 当サイトではコンピュータ系の記事を扱ってきたので、ここではXserverの進化をコンピュータ的な観点から紹介したいと思います。
ズバリ! Xserverは2020年どう変わった?
- Xserverは2020年からAMDの第二世代EPYCシリーズCPUを採用し、8年前に比べて6倍以上の性能を保有するようになった
- 2020年から512GBの大容量メインメモリを実装
- 2020年からPCI-e接続のNVMe SSDを採用
- 2020年からMySQL(データベース)の利用個数が無制限に
Xserverの「CPU」
最初に紹介するのはXserver(レンタルサーバー)のCPUの進化についてです。
サーバーでも普通のパソコンと同じように「CPU」というパーツが搭載されているわけですが、処理する内容が全く違いますのでサーバー専用のCPUが使われています。そしてXserverのCPUの進化は以下の通りです。参考ページ
2012年~2014年
6コア Xeonプロセッサ(E5-26xx?)
このページで紹介されているのは2012年からの情報です。具体的なCPUシリーズや型番等については記載されていませんが、年代からしてXeonのE5シリーズである可能性が高いです。全く持って適当ではありますが、2012年の6コアE5シリーズの代表としてXeon E5-2640と仮定しておきましょう。
2015年
16コア Xeonプロセッサ(E5-26xx v3? x2)
そして2015年からは16コアプロセッサを導入しました。この時確実にデュアルCPUを採用したと思います。2014年頃に登場したE5-2640 v3 x2説が濃厚です。
v3ですのでHaswellアーキテクチャのものになりますね。
2016年~2017年
20コア Xeonプロセッサ(E5-2640 v4 x2)
そして2016年から2017年にかけてデュアルCPU高性能20コアXeonプロセッサが導入されました。これは割と最近ですのでいくつかのブログで紹介されています。 そしてまだこの世代のハードウェアを利用している人もたくさんいるそうです。おそらく数か月後には最新のハードウェアに無料乗り換えができるようになるでしょう。
そして型番はE5-2640 v4で、Broadwellアーキテクチャになります。14nmプロセスを採用した最初のアーキテクチャになりますね。
2018年~2019年
24コア Xeonプロセッサ(Gold-6126 x2)
そして2018年からはSkylakeアーキテクチャを採用したXeon Goldシリーズが搭載されています。ちょうど当サイトではこの世代のハードウェアを利用しています。デュアルCPUとなっていて、合計24コアとなっています。
2020年
48コア AMD EPYCプロセッサ(EPYC-7402 x2)
そして2020年から大幅に進化しました。突然AMDのEPYCシリーズに路線変更し、48コアになりました。型番は「7402」となっていて、二基合わせて48コアになります。
そしてこの第二世代EPYCシリーズではTSMCの7nmプロセスアーキテクチャが採用されていますので、現行のXeonシリーズに比べると非常に電力効率が良くなっていると言われています。他の大手レンタルサーバーではまだ採用されたという話は聞いていませんね。 たぶん採用したらすぐにでも宣伝すると思いますので。
ちなみに当サイトのレンタルサーバーはまだこのEPYCプロセッサに乗り換えていません。ですが性能不足感は無いですね。 でもXserverのサービスが素晴らしくて、数か月後には無料で乗り換えられるようにするとのことです。古いサーバーから既に移行が始まっているようですよ。
月千円くらいしか払ってないのにEPYCプロセッサを使えるなんてすばらしいですね。 ちなみに一つのCPUを一つのアカウントで利用しているわけではないです。一体何アカウントで一つのサーバーを共有しているのかはわかりませんが、そこまでリソースの奪い合いみたいになっていないので性能を大部分使えてるんじゃないかと思います。
それではここまでで紹介した情報を基に性能比較表を作ってみます。なお、CPUの型番については予想も混じっていますのでご注意ください。
Passmarkを参考にした値です。2020年についてはまだベンチマーク結果に載っていなかったので同世代の他のモデルを参考にした値です。Xeon Goldに乗り換えてからの進化も相当なものですが、EPYCに乗り換えてからの進化具合がすごいですよね。3年前の倍の性能を発揮することができるということです。
Xserverの「メモリ」
そして続いてメインメモリです。並列処理を多く行うサーバーではこの「メインメモリ」が結構重要になってきますね。クライアント向けパソコンでは8GBが主流といったところですね。
ではXserverはどのように進化したのでしょうか?
2012年
16GB
2012年は16GBでした。当時はそこまでメインメモリの大容量化が進んでいなかったのでこれでも多い方ではありますね。ただ今となってはサーバーとしては圧倒的に少ないです。
2013年~2014年
24GB
そしてすぐに進化しました。8GBアップグレードされ、ついに20GB台に乗りました。
2015年
96GB
ここの進化は大きいです。24GBはどこかパッと来ない感じでしたが、96GBと言われるとサーバーって感じしますよね。 おそらく重たい処理をしなければ現在でも96GBで十分だと思います。
2016年~2017年
192GB
そしてまたすぐに進化しました。24GB→96GBの進化はかなり大きいと言いましたが、その翌年にまさかの倍です。現在でも十分競争力のある容量だと思います。というかというか多くのレンタルサーバーは現在でもこれくらいの容量でしょう。
2018年~2019年
256GB
そして当サイトのハードウェアがこの世代になります。256GBにアップグレードされ、胸を張って大容量と言えるようになりました。前に一度SSHでメインメモリの使用率を監視したことがありましたが、当サイトでベンチマーク表の検索処理等を行ってもほぼ減ってませんでした。常に240GB以上はあるって感じです。
2020年
512GB
さすがに256GBで十分だろうと思いましたがまさかの512GBです。これまたCPUと同様に2020年で大きく変わりましたね。もしかしたらその分一台のサーバーを共有するアカウントの数を増やしたのかもしれませんが、にしても500GB以上あればかなり重たい処理を行っても困ることはほとんどないと思います。
ただ2019年の後半にAppleがクライアント向けの最強パソコン「Mac Pro」の新シリーズを発売し、1.5TB(1500GB程度)のメインメモリオプションを追加したので、もしかしたらこの凄さが薄れてしまっているかもしれません
1.5TBはさすがにやりすぎ説ありますけどね笑
Xserverの「ストレージ」
そしてレンタルサーバーで更に重要になってくるのはストレージです。Webサイトの画像データや記事データ、そしてサイト管理サービスの「WordPress」自体もこのサーバーにインストールされていますので、ストレージの性能がページの表示速度等に大いに関わってきます。 だからあらゆるレンタルサーバー会社が「オールSSD」とか主張しているわけですね。
それでは見ていきましょう。
2012年
HDD RAID 1
この時代にもSSDはありましたが、大容量にする場合は基本HDDが採用されていました。そしてXserverでもHDDが採用されていて、データを複数のHDDにコピーすることによって安定性を高める「RAID 1」が採用されていました。
2013年~2016年
HDD RAID 10
この時代もまだHDD運用ではありましたが、RAID 1とRAID 0を組み合わせる「RAID 10」が採用されていました。RAID 0は複数のHDDに分散してデータを書き込むことで読み書き速度を速くする技術で、RAID 1と組み合わせることによって安定性を保証することもできました。
2017年~2019年
SSD RAID 10
そして2017年からいわゆるオールSSD化となりました。徐々にSSDが安くなってきた時代ではありますが、それでもレンタルサーバーのオールSSD化というのはさぞ厳しかったことだと思います。しかもオールSSD化してもRAID 10を組んでいるので相当コストがかかっているに違いありません。 でもオールSSD化採用のおかげで更に利用者が増えたと思います。 正直CPU性能よりもストレージ性能の方がまず第一優先ですからね。 当サイトはこの世代です。
2020年
NVMe SSD RAID 10
オールSSD化したところでこの上は無いだろうと思っていましたが、この上が来ました。
従来のSSDはSATA接続だったようで、2020年からはNVMe、イメージで言うとCPUに直接つながるようなSSDになりました。PCIeによる通信を採用することで従来のSATA接続の時よりも数倍のデータ転送速度を実現します。
細かいWebページの表示等ではほとんど変わらないと思いますが、動画データ等の大きなデータをストリーミング配信しているサイトであればかなり進化を体感できるのではないでしょうか。
Xserverの「データベース」
結構最近の進化になりますが、これまでにMySQL(データベース)の個数が制限されていたのに対して、なんと個数無制限となりました。
また、1つのデータベース当たりの目安容量も1GBから2GBに増えましたのでWordPressで記事を大量に投稿している人も安心して運営することができます。また、ドメインを大量に保有している場合でも安心です。やろうと思えば50サイト以上作ることができるということですね。
ちなみに当サイトではWordPressの投稿情報以外にもあらゆる情報をデータベースに登録していますので、非常にありがたいです。
多分MySQLの利用者が少ないからだと思います。
あ、何度も言いますが案件でもステマ(ステルスマーケティング)でもないので疑われないようにアフィリエイトリンクも貼りません。
※2020/08/23追記
ついに当サイトもEPYCプロセッサ搭載の新しいサーバーに移行することができました。
