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6Gとは一体何者なのか?【宇宙規模通信】

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もう出てきた、6G。5Gが話題になったのは最近の事でしょう。ようやく5Gをサポートしたスマートフォンも現れ始めて、これから5G世界が始まろうとしているところですが、そんな中でもう6Gの情報が入ってまいりました。

6GのGは世代を表すものなので、6Gは第六世代移動型通信規格ということになります。そのコンセプトや仕様が公開されつつありますので、この記事では6Gが一体何者なのか、徹底解説していきます。

 

 

この記事を2文で説明すると

  • 6Gはデータ転送レート、接続密度において5Gの10倍を達成する
  • 6GによりIoTがより発達するとともに、宇宙規模でのインターネット通信が目指されるようになる

5Gと6Gの違い

まずは基本的な仕様について説明していきます。なお、この記事で紹介する情報は暫定的なものであり、必ずしも正しいとは限りませんのでご注意ください。

5Gがまだ登場したばかりで、6Gについてはあと十年後に登場する見込みですのでまだまだ先の話ではあるのですが、一体どれくらい進化するのでしょうか。

 

転送レートの向上

モバイルネットワークが進化する時、基本的にデータの転送レートが向上します。転送レートというのは、簡単に説明すると「一秒間にどれくらいのデータを送れるか」という程度を表すものになります。

いわば、短い時間にどれくらいの“ギガ”を使えるかという話ですね。

そして4Gと5Gと6Gのデータ転送レートを比べてみると

 

比較項目 4G 5G 6G
データ転送レート
[Gb/s]
1Gbps程度 10Gbps程度 100Gbps程度

 

環境により大いに変わってきますので固定した数値で比べられるものでもないですが、世代が変わるごとにおおむね10倍程度データ転送レートが向上しているのがわかります。あくまでも理論値です。ちなみに最近では1,000Gbps、つまり1Tbpsに達するのではないかとも言われています。

現時点でほぼ全員4G通信を行っていますが、その普段の通信の100倍の速度が出るわけです。ただ、普通の使い方では5Gどころか4Gの性能で十分という現実です。

 

 

接続密度の向上

モバイルネットワークにおいてもう一つ重要なポイントがあります。それは接続密度です。現在の4G通信では、満員電車の中でインターネット速度が落ちたりしてしまうことがあります。これは狭い区間でたくさんの人がインターネット通信を行っているために発生してしまう現象です。

これについては以下のように進化します

 

比較項目 4G 5G 6G
接続密度[台/km2] 100,000台 1,000,000台 10,000,000台

 

非常にわかりやすいですね。4Gと比べて100倍、5Gと比べて10倍になっているのがわかります。

この仕様は確かにありがたいものですが、私たちはまだ5Gの進化具合すら体験していないわけで、6Gなんてまだ未知の世界です。とりあえず、間違いなく普通の使い方だったらオーバースペック(性能が高すぎる)でしょう。

 

 

高い周波数帯

モバイルネットワークにおいては通信の時に使用する「周波数帯」も重要になってきます。この周波数帯が高いほどより高速・大容量な通信ができます。

そして現時点で入ってきている情報としては

 

比較項目 4G 5G 6G
周波数帯 ~3.6GHz ~6GHz , 28GHz 100GHz~

 

データ転送レートがこの周波数に比例するわけではありませんが、6Gではとにかく高い周波数帯が使われるとされています。

ただ一つ、周波数帯が高いほど電波が遠くまで届きづらくなりますので電波基地局をより高密度に設置する必要性が出てきます。すでに5G通信においても新たに設置する必要のある電波基地局がかなりたくさんあり、話題になっていますね。

世代を重ねていくとより遠くまで電波が届きそうな感じはしますが、実際はその逆ということですね。

 

 

6Gの技術コンセプト

実は先日、大手キャリア会社「ドコモ」が6Gに関するホワイトペーパーを公開しました。ドコモでは2018年から5Gの高速化に加えて6Gに向けた取り組みを行っており、6Gの技術コンセプトも深慮されている状況です。

そしてそのホワイトペーパーは以下の通りです。

 

Docomoが発表した6Gの技術コンセプト

 

先ほど説明した内容とは反し、こちらのホワイトペーパーではサービスエリアをより広くすると掲げられています。そしてその一つに「宇宙」もあるんだとか。

もしも宇宙から利用できるようになったらGPSに取って代わり、衛星からの大容量通信も容易に行るようになるでしょう。しかも大災害が起きても安定してインターネット通信が行えるようになるかもしれません。

しかしながらこれの実現には少なくともあと15年程度はかかりそうです。

そしてここまで高性能なのに更なる低消費電力化をめざすとのことですね。

この図を見ていると6G通信がいかにすごいものなのかが視覚的にもよくわかってきますが、私たちの生活に直接かかわる部分にどのように貢献してくれるのか、どのような影響を与えるのか、ちょっとよくわかりませんね。

 

 

 

6Gで私たちはどんなことができるようになる?

もはや5Gすら私たちにとっては高性能すぎて、産業のために生み出されたんじゃないか疑惑があるくらいですが、せっかく最先端の科学技術を駆使して開発される通信システムなのだから、私たちも日常生活で活用してみたいところです。

ただ間違いなく言えるのは、今のようなインターネットの使い方だったら6G、むしろ5G通信すら必要ないということです。つまり、6G通信を活用するには、今とは全く異なるインターネットの使い方をすればいいのです。

 

ここからは他の人の意見も入りますが、私の個人的な意見も入れさせていただきます。

 

 

1.3D映像

昔は、外で高画質の動画を見るなんてありえないことだったと思いますが、今では4G通信で4K動画すらも快適に見れてしまいます。2020年代は4Kから始まり、後半は6K等の解像度が主流になってくると思われますが、ぶっちゃけ6K映像も5G通信で十分にまかなえるでしょう。

解像度が高くなるほどデータサイズは大きくなりますが、もはや二次元的にいくら増えても6G通信にとって痛くもかゆくもありません

そこで普及していくと考えられるのが3D映像です。映像に限らず、とにかくデジタル情報が3Dになります。4G通信等では考えられませんが、もはやデータを三次元的に扱っても問題ないのです。

最近流行っているVR、あれは完全な3D映像とは言えませんが、これからもっと3Dらしい、現実世界のような映像が作られていくと思われます。 同時にデータの圧縮技術も進化していくわけですが、やはりそれでもデータサイズは急増し、一つのファイルで~TBなんていうのも普通になってくるかもしれません

そんな状況になれば、6G通信を活用できるといえるでしょう。ただ、6G通信を契約してそんな勢いでデータを使ったら月々いくら払うことになるのか、それはお察しですね。

 

 

2.とにかくIoT

IoTが一般人の話題に上がるようになったのはここ数年の話でしょうか。IoTは「モノのインターネット」を意味し、私の通っている高校でもよく話題に取り上げられています。

要は、これまでにインターネットにはつながらないだろうと思われてきたあらゆるモノがインターネットにつながるようになり、より便利になっていくという考え方です。

私たちの身近なものですと、家電がインターネットにつながるようになり、すべてスマートフォンでコントロールできるようになったり、ドライブレコーダーがインターネットにつながるようになるなどいろいろな例が挙げられますね。

6G通信が実現されると同時にサーバーの処理性能も向上したりするわけで、完全にIoTのインフラが整うことになりそうです。しかも6G通信は接続密度が格段に高いですので、あらゆるモノがインターネットにつながるようになっても許容できるでしょう。

そこでもはや身の回りの物がすべてインターネットにつながるようになるのではないかと考えています。IoTと騒がれてきつつも私たちがそれを実感することはあまりできていない状況ですが、6G通信によって本当にすべてのものがインターネットにつながるようになれば、さすがに私たちの生活にも違いが出てくるでしょう。

 

想像するだけで結構怖いですが、例えばカーテンがインターネットにつながり日照状況を記録してサーバーに送信したり、

ダイニングテーブルがインターネットにつながって料理の重さを測り、毎日の食生活をクラウド上に記録していったり、

トイレがインターネットにつながって患者の体調を直接医者に送信できるようになるとか…

いろいろ活用法はあるかもしれませんね。

 

ただ、ここまでインターネットに頼っているとインターネットにつながらない時に思わぬハプニングが発生してしまうかもしれませんね。

 

参考記事:https://innovation.mufg.jp/detail/id=346

https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2001/22/news096.html

https://www.nttdocomo.co.jp/info/news_release/2020/01/22_00.html


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