結構前からAndroidには一つの画面上で同時にいくつかのアプリを実行できる機能が搭載されていました。しかしそこまで自由に操作できるわけでもなく、画面が小さいということであまり活躍しませんでした。
そこで、じゃあ二画面にしてしまえば良いという考え方に基づいたのがMicrosoftの「Surface Duo」です。文字通り二画面仕様となっています。
そしてこれまでにSurface Duoの仕様に関するいくつかの噂がなされていますので、この記事では現在噂されている情報について紹介していきます。
この記事を1文で説明すると
- Surface Duoはディスプレイが非常に優秀だが、あまり新しくない処理装置、低容量バッテリーなどが搭載されて、少し「残念」な仕様になる可能性が指摘されている
Surface Duoのデザイン
まずはSurface Duoのデザインについてです。

Surface Duoはこのようになっていて、小さな5.6インチディスプレイを備えたスマートフォンが物理的に繋がっています。最近では有機ELディスプレイの柔軟さを活かして折り目が無いのに折りたためるようなスマートデバイスも流行ってきていますが、一方でSurface Duoは二画面をしっかり区別することができます。
ただ、このSurface Duo用のOSの特徴を考えると、このように二画面が完全に区別されている方が良い気がします。
そしてSurface Duoではスマートデバイスということでもちろんカメラを備えています。ただし備えているのは前面だけで、肝心の背面にはありません。ではどうやって撮るのでしょうか? この端末は真ん中を軸にして両ディスプレイが退け合うような形にすることができるので、内カメラをそのまま外カメラとして利用することが可能です。
Surface Duoの技術仕様
これから紹介するものはあくまでも噂程度の話であることに注意してください。もう確証のあるものもあるようですが、公式に発表されたわけではないのでここでは噂情報とみなして紹介します。
ディスプレイ
Surface Duo | |
---|---|
ディスプレイサイズ | 5.6インチ x 2(両画面で8インチ程度) |
ディスプレイ方式 | AMOLED |
解像度 | 1800 x 1350 (4:3) |
ディスプレイ密度 | 401 ppi |
このようになっています。ディスプレサイズは両画面とも5.6インチとなっていて、ごく一般的なスマートフォンといった感じでしょう。

この式より、両画面あわせた時のサイズとしては8インチ程度になります。おっと、受験生なものでわざわざ数式を立ててしまいました。
ディスプレイ方式はより高度な制御を行う有機EL方式の「AMOLED」となっています。
[dic term=”AMOLED”]
そして解像度はフルHD程度で、ディスプレイ密度はまさかの400 ppi越えです。一般的なパソコン用モニターが100 ppi程度で、一般的なスマートフォンが200 ppi強くらいであることを考えると、いかにSurface Duoが高密度かがわかります。画面を広げた時の両画面合わせての解像度としては8インチ程度でありながら3K程度となっていて小さい画面でもそこそこ高い作業性を確保することができそうです。
OS
OSはAndroid 10をベースとし、Surface Duo用に改造された、いわば「Surface Duo OS」を搭載しています。
OSの使い心地については以下の記事をご覧ください。
Microsoft Surface Duoの使い心地とは【2画面Android】
この記事をご覧いただければわかるのですが、Surface Duoでは二画面をフル活用できるような機能がたくさん盛り込まれています。もちろん一画面だけでも十分Androidスマートフォンとして機能させることができます。
処理装置
Surface Duoに搭載されているSoCについては、Qualcomm社のSnapdragon 855とのことです。
[dic term=”SoC”]
Snapdragon 855はハイエンドスマートフォン向けのプロセッサではありますが、今となってはあまり新しいものでもありません。現在では865が最新となっていて、今年中にはTSMCの5nmプロセスを採用した875も登場すると言われています。
いろいろな理由は考えられますが、865の消費電力が比較的高く、導入にも高いコストがかかるということであえて855を選択しているのかもしれません。
そもそもSurface Duoが構想されたの自体は結構前の事ですから、再設計を施さないと865のようなSoCを搭載させることは難しいでしょう。
855の性能で満足しない人が居るかと言われたらそこまでいないと思いますので、私的には十分だと思っていますがどうやら市場では残念仕様の一つだとも言われています。
ただ、おそらく5Gはサポートしないことでしょう。
メインメモリ
[dic term=”メインメモリ”]
メインメモリについてはスマートフォン向けのLPDR4X等を採用すると考えられますが、容量としては6GBとなっています。スマートフォンとしては十分です。
ストレージ
[dic term=”ストレージ”]
ストレージについては最低オプションが64GBとなり、最高で256GBになると言われています。
最低オプションはともかく、最高オプションについては512GB程度は欲しい所ではあります。SDスロットを搭載するという話もありませんので、おそらく内蔵ストレージだけで踏ん張るしかなさそうです。
ただ、別にパソコンではないので基本的にはデータが溜まったらパソコン等に移すという方針で過ごせばよいかと思います。
カメラ
カメラについては内カメラで外カメラ分も賄うと説明しましたが、その画素数としては11MPとなっています。f値は2.0となっていて、ぼかし性能も高くなっています。ハイエンドスマートフォン並みの性能は無いと思いますので、あくまでもタブレットについているカメラみたいな運用方法になるのでしょう。
生体認証
パスコードでの認証に加え、指紋認証を搭載しているとのことです。そのセンサの位置については言及されていません。
接続端子
本体に搭載されている端子としては、充電・データ通信用のUSB Type-C端子と、nano-SIMスロットとなっています。
ということは3.5mmヘッドフォンジャックを搭載しないということなのでしょう。
通信
モバイルネットワーク通信については5Gはサポートせず、4G LTEまでとなる可能性が高いです。そしてWi-FiはWi-Fi 6(IEEE 802.11ax)までで、Bluetooth 5.0を搭載するでしょう。
バッテリー
バッテリーについては、本体が大きいということで大容量になっているかと思いきや、噂情報だと3460mAhとなっています。一般的なスマートフォンといった感じです。最近では4000mAhを超えるのも普通になってきているので、むしろ一般的な(一画面)スマートフォンよりも低容量ともいえます。
Surface Duoがどれくらい消費電力をおさえることができるのか、まだ定かではありませんがSnapdragon 855プロセッサ、5.6インチ2画面、を備えていることを考えると10時間も持たないと考えられます。
これが巷で話題になっているSurface Duoの残念ポイント(仮)の一つですね。
ペンとタッチ
スマートフォンですからタッチをサポートするのは当たり前ですが、Surface Duoではそれに加えてSurfaceペンをサポートすると言われています。
SurfaceペンはこれまでにあらゆるSurfaceシリーズパソコンで活躍してきました。Surface Duoについてはよりスマートフォンに近いので、Surfaceペンが更に活躍することが期待されます。
以上が現在噂されているSurface Duoの仕様です。発売については2020年中に行われます。