最新のゲームを快適にプレイしようとしたら必須になってくるのは「グラフィックボード」というパーツです。デスクトップパソコンについては後から自分で取り付けられる場合が多いですが、ノートパソコンについては後から大きなグラフィックボードを取り付けるのは難しいです。
そこで最近流行りつつあるのが「外付けGPUボックス」です。この記事では、BableTechがおすすめする外付けGPUボックスを3つ紹介していきます。
外付けGPUボックスとは?
そもそも外付けGPUボックスとは何なのか? こちらについては以前の記事で紹介しました。

外付けGPUボックスは上のようになっていて、グラフィックボードを取り付けるためにノートパソコンには無い「大きなスペース」「PCI-Express x16スロット」「強力な電源」を提供します。 加えて、USBハブとして使えるものやGPUボックスからノートパソコン本体を充電できるものも多いです。
このような仕組みによって、形式上はデスクトップパソコンであるかのような環境にすることができます。
外付けGPUボックス選びのポイント
外付けGPUボックスには様々な種類がありますが、選ぶにあたっていくつかのポイントがあります。
占有スロット

この図はとあるグラフィックボードの幅を表しているものです。グラフィックボードを取り付ける「拡張ボードスロット」というものは幅が決められていて、上のようなグラフィックボードは下に出っ張っている部分が2つあるので「2スロット分」の幅となります。たまに1スロット分のものや、3スロット分のものもありますが、市場で売られているほとんどのグラフィックボードは2スロットでしょう。
そしてGPUボックスにおいては、サポートしているスロット幅が決められていますので、搭載するグラフィックボードに合わせて選ぶ必要があります。
奥行
もちろん大切なのはグラフィックボードの幅だけではありません。

グラフィックボードによってカードの長さが異なりますので、それに合わせたGPUボックスを選ぶ必要があります。主に冷却ファンの数でその長さが決まってきますが、3連ファンともなると対応していないGPUボックスも多数ありますので注意が必要です。2連ファンのものなら大抵サポートしています。
電源
先ほど紹介した記事でも詳しく説明していますが、GPUボックスにはグラフィックボードへの電力供給用の電源が取り付けられています。そしてこの電源の大きさというものがGPUボックスによって変わります。
搭載されている電源があまり大容量ではない場合、消費電力の高いグラフィックボードを取り付けられないケースが考えられます。その時の指標になるのが「補助電源」です。
消費電力の高いグラフィックボードは「補助電源端子」を接続する必要があります。

補助電源端子には「6pin」と「8pin」の種類がありますが、グラフィックボードによって必要な端子の数、種類が異なります。外付けGPUボックスにおいては、その数、種類の分だけ補助電源端子を備えている必要があります。
多くの場合商品説明欄に「8pin x 2搭載」とか記載してあるので、そちらをご確認ください。補助電源の本数が足りているならしっかりとグラフィックボードを動作させることができるので、電源の「~W」という数値はあまり気にしなくても大丈夫です。
冷却ファン
グラフィックボードは熱をたくさん発するパーツです。そのため、GPUボックスのような狭い空間に入れて動作させるとすぐにオーバーヒートしてしまいます。そこで必要になってくるのが冷却ファンです。グラフィックボード本体にも冷却ファンが取り付けられていますが、それに加えてGPUボックス側にもあると安心でしょう。 そしてこの冷却ファンの個数はGPUボックスによって違います。
サブ機能
外付けGPUボックスのメインの仕事はノートパソコンのグラフィックボード接続を助けることですが、中には外付けGPUボックスをUSBハブとして使えたり、外付けGPUボックスからノートパソコンを充電することができる機能をもつものもあります。
ノートパソコンにはあまり多くのUSB端子が搭載されていないと思うので、そういったサブ機能があると非常に便利だと思います。
注意点
外付けGPUボックスの特徴については以前の記事で紹介したのでそちらを見ていただけると幸いですが、いくつか注意点があります。
Thunderbolt 3接続が必須
外付けGPUでは、CPUに直接接続することができる「Thunderbolt」という通信規格が必須になってきます。Thunderbolt 3端子はUSB Type-C形状ですが、同じUSB Type-C形状でもUSB接続しかサポートしていないものもありますのでご注意ください。
ケーブルの長さ
外付けGPUボックスはThunderbolt 3ケーブルに接続すればどこにおいてでも使えますので、なるべく離して設置したいと思う人も多いと思います。しかしThunderbolt 3では非常に高度な通信をしている分そこまで長いケーブルでの通信はできません。そのため、外付けGPUボックスに付属しているものはほとんど1mよりも短いですが、付属しているものを使わないと動作が不安定になり得るのでご注意ください。
おすすめ外付けGPUボックス3選
それではここからはおすすめの外付けGPUボックスを3つ紹介していきます。なお、外付けGPUボックスには相性というものがあるので、すべてのノートパソコンやグラフィックボードで動作することは保証できません。 最後はご自身の判断でご購入下さい。
OWC Mercury Helios FX
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OWC Mercury Helios FX | |
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対応スロット幅 | 2スロット分 |
対応カード長 | 2連ファン分(260 mm程度) |
電源 | 650W (かなり大容量) |
補助電源端子 | 8pin x 2 |
冷却ファン | 2つ(電源,側面) |
サブ機能 | 100W給電(USB PD) |
※公式サイト等に載っていたスペックになります。
まず最初はこちらの商品です。この商品の特徴と言ったらなんといっても「650Wの超大容量電源」です。パソコン本体に使われるものと同じ電源になっていて、このボックスの電源だけでパソコンをすべて動かせるくらいのパワーはあります。
必要以上に大容量だと無駄なのではないかとも思われますが、大容量の方が安定して動作し、動作音も静かな場合が多いです。また、650Wもあれば電源問題が発生することはまずありませんので安心して購入することができるでしょう。
電源が大容量だからか、こちらの商品はThunderboltケーブルを通じてノートパソコンを充電することもできます。しかも最大出力は100Wとなっていて、USB PDをサポートしているノートパソコンならすべて充電することができます。
USB端子数の少ないMacBook等にとっては非常にありがたい機能です。
AKiTiO Node
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AKiTiO Node | |
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対応スロット幅 | 2スロット分 |
対応カード長 | 3連ファン分(312 mm程度) |
電源 | 500W (大容量) |
補助電源端子 | 8pin x 2 |
冷却ファン | 1つ(背面) |
サブ機能 | — |
こちらの商品にはサブ機能はついていませんが、非常に安いのが特徴です。外付けGPUボックスを3万円程度で手に入れることができるので、中に取り付けるグラフィックボードによりお金を費やすことができるでしょう。
電源もそこそこ大容量で、GeForce RTX 2080 Ti程度なら動かすことができます。
また、本体に奥行きがあり、かなり大きなサイズのグラフィックボードまで搭載できるのも特徴です。
SAPPHIRE GEARBOX TW/JP
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SAPPHIRE GEARBOX TW/JP | |
---|---|
対応スロット幅 | 2スロット分 |
対応カード長 | 2連ファン分(260 mm程度) |
電源 | 500W (大容量) |
補助電源端子 | 8pin x 2 |
冷却ファン | 2つ(上部) |
サブ機能 | 100W給電(USB PD) USB 3.0 x 2(Type-A) イーサネット端子 |
この商品の特徴はサブ機能が充実していることです。100WまでのUSB PD給電に加えて、Type-A形状のUSB 3.0を2端子も備えています。また、イーサネットコネクタもついているのでノートパソコン本体にイーサネット端子が無い場合でも有線LANを使うことができます。
メイン機能としても、500Wの大容量電源を搭載しているので十分大きなグラフィックボードを動作させることができます。
以上、BableTechがおすすめする外付けGPUボックス3選でした。