B L O G

【どっちが買い?】Mac Studio vs Mac Pro【2023年新型モデル】

最終更新日:

6月6日に行われたWWDCで、Appleから新しいMac StudioMac Proが発表されました。 そしてこの二つのモデルには処理装置などの点で共通している部分があり、正直その違いは分かりにくいものです。

でも価格は大きく異なっていたりしますね。 では一体両者の間にどんな違いがあるのか、それぞれの仕様を確認しながら徹底的に解説したうえで、どちらが買いどんな人におすすめなのか紹介していきます。

この記事の要点

  • 見た目には大きな違いがあるが、内部仕様はそこまで変わらない
  • コスパコンパクトを求めるならMac Studio
  • 拡張性インパクトを求めるならMac Pro

デザインを比較

まず最初に、デザインを比較していきましょう。これが一番わかりやすい両者の違いですね。

Mac Pro vs Mac Studio デザインの違い

上のようになっています。大きさを比較できるように、スケール感はほぼ同じになるようにしました。だいたいMac ProはMac Studioの5倍くらいの高さで、幅も若干大きいです。 もちろん奥行きもMac Proの方が圧倒的に大きく、二つのモデルの大きさがいかに違うかがわかるでしょう。

配色は両者ともシルバーしか存在しないです。Mac Studioはとにかくコンパクトで、Mac Proに関してはインパクトって感じですね。

Mac Proくらいの据え置き型パソコンともなると別にコンパクトであれば良いというわけでもなくなってくるので、一概にどちらのデザインが良いかは判断しにくいです。 好みの問題でしょうか。

ただ、Mac Proの方が中のスペースが大きいうえに大きな冷却ファンが3つ搭載されていたり排熱しやすい、おろし金のようなデザインが採用されているため冷却性能は非常に良いです。

そのため、長時間、継続的に高い負荷をかけるような処理が想定されているときはMac Proの方が安定して動作しそうです。

仕様を比較

それでは続いて、内部仕様の比較をしていきます。

モデル Mac Pro 2023 Mac Studio 2023
処理装置 Apple M2 Ultra 24コア Apple M2 Ultra 24コア
Apple M2 Max 12コア
メモリ 64~192GB 64~192GB(Ultra)
32~96GB(Max)
ストレージ 1~8TB SSD 1~8TB SSD(Ultra)
512GB~8TB SSD(Max)
ディスプレイのサポート 4K x 8
6K x 6
8K x 3
4K x 8 , 6K x 6 , ​8K x 3(Ultra)
6K x 4 + 4K x 1 ,
6K x 2 + 8K x 1(Max)
接続 Thunderbolt 4 x 8
USB-A x 3
SATA x 2
HDMI x 2
Ethernet x 2
ヘッドフォンジャック
Thunderbolt 4 x 6(Ultra)
Thunderbolt 4 x 4 , USB-C x 2(Max)
USB-A x 2
HDMI x 1
Ethernet x 1
ヘッドフォンジャック
SDXCカードスロット
ワイヤレス Wi-Fi 6E
Bluetooth 5.3
Wi-Fi 6E
Bluetooth 5.3

ざっとまとめてみました。それぞれ解説していきます。

処理装置

処理装置としては両者ともApple M2シリーズという独自のチップが採用されています。いずれもM2 Ultraのオプションがありますが、Mac Studioに関してはMacBook Pro等で既に採用されているM2 Maxチップのオプションもあります(こちらが標準オプション)

M2 UltraチップはM2 Maxチップを2つ結合したようなチップであり、単純に性能もほぼ倍となっています。

GPUのオプションについてはM2 Maxの中で30 / 38コアM2 Ultraの中で60 / 76コアのオプションがそれぞれ存在します。

Mac Proの詳しい仕様や性能の解説については以下の記事で行っていますので、ぜひご覧ください。

【600万円お得に】Mac Pro 2023と2019の仕様・性能を徹底比較【コスパ神】

もちろんですが、Mac Studioの方でM2 Ultraチップを選択すれば性能的にはMac Proと同じということになります。 とはいえMac Proの方が圧倒的に高いですけどね…

ただしその分、Mac Proでは高い拡張性が実現されています。詳しくは上の記事で解説していますが、Mac Proでは内部にPCI-Express 4.0のスロットがいくつか設置されていて、任意のイーサネット拡張ボードストレージ拡張ボードなどを取り付けることができます。

6月15日追記:すみません。Mac ProのPCI-Expressスロットはグラフィックボードを取り付けることができないそうです。

メモリ・ストレージ

メモリについてはMac StudioでM2 Ultraチップを選択した場合、Mac Proと全く同じになります。最低オプションは64GBで最高オプションは192GBですね。

一方でM2 Maxチップについては32GB~96GBと、オプションが限られているようです。とはいえM2 Maxチップの性能だったら96GBで十分って感じはありますね。

一方でストレージについても、M2 Ultraチップを選択した場合、Mac Proと全く同じになります。M2 Maxを選択した時のみ、最低オプションとして512GBが現れます。

どうせならMac Proのみで最高16TBまで選択できるようにすればもうちょっと差別化を図ることができたのではないかと思いますねー。

ディスプレイのサポート

ディスプレイ出力の性能についても、M2 Ultraチップを選択した場合はMac Proと全く同じになります。一方でM2 Maxチップを選択した場合は出力できるディスプレイの数が若干減ります。

接続・ワイヤレス

接続についてですが、まずThunderboltポートの数が違います。Mac StudioでM2 Ultraチップを選択したとしても、合計ポート数は6ポートであり、Mac Proよりも2つ少ないです。

また、USB Type-Aポートの数についても、1つだけ違います。なお、Mac ProのUSB Type-Aポートのうち一つはケース内部にありますので、外部についている数は同じですね。

あとはHDMIポートにも差がありますね。

加えて、Mac ProにのみSATAポートが内部にありますHDDSSD等を取り付けることができるポートですね。正直外付けストレージであればThunderboltポート経由で取り付けることができたりするので、別にSATAポートは無くても良いのかなとは思いますねー。

ワイヤレスについては両者で違いはありません。

性能を比較

性能については、上で説明した通り、Mac Proの方が高いということもありません。 Mac StudioでM2 Ultraチップオプションを選択しつつ、メモリやストレージ等のオプションもあわせてしまえば、Mac Proと同じ性能を手に入れることができます。 なお、Mac Proの方が冷却性能に優れている分、高負荷時でも比較的安定して性能を発揮することができることが期待されます。

価格についてはこの後説明しますが、基本的にMac Studioの方が同じオプションにおける価格は低くなっています。

※Apple M2 Ultraの性能については以下の記事を参照にしてください。

【600万円お得に】Mac Pro 2023と2019の仕様・性能を徹底比較【コスパ神】

価格を比較

モデル Mac Pro 2023 Mac Studio 2023
最小構成 M2 Ultra
60コアGPU
メモリ64GB
ストレージ1TB SSD
M2 Max
30コアGPU
メモリ32GB
ストレージ512GB SSD
価格 1,048,800円 298,800円
共通構成 M2 Ultra
76コアGPU
メモリ192GB
ストレージ8TB SSD
M2 Ultra
76コアGPU
メモリ192GB
ストレージ8TB SSD
価格 1,720,800円 1,270,800円

さて気になるのは価格ですよね。 最小構成についてはM2 Maxチップを選択することができる分、Mac Studio 2023の方が圧倒的に安くなっています。

M2 MaxチップはMacBook Pro等でも採用されていますが、MacBook Proでは40万円を超えていたりするので、Mac StudioはMacパソコンシリーズの中でもかなりコスパが高い方だと言えそうです。

ただ、CPUGPU、メモリ、ストレージなどのオプションを上げまくるとあっというまに100万円を超してしまいます

しかしその時の性能は2019年のMac Proの最高構成(700万円超) を上回るくらいのものとなっているため、非常にコスパが良くなっていると言えるでしょう。

そしてMac Pro 2023年モデルで同じ仕様に合わせようとしたら172万円になり、Mac Studioと40万円以上の差ができます。 その分優れた冷却性能、拡張性、接続性、加えてMagic KeyboardやMagic Mouseの付属等などの特典があるわけですが、それにしてもこの価格差は大きすぎます

以上を考えると、

  • コスパコンパクトを求めるならMac Studio
  • 拡張性インパクトを求めるならMac Pro
  • M2 Ultraほどの性能は要らないならMac Studio
  • Mac Proのデザインがどうしても好きで、Mac Proという存在が好きならMac Pro

といった感じになりそうです。

結局のところ、Mac StudioとMac Proで内部仕様の違いはそこまで見られませんでしたね。そのため、コスパを捨ててMac Proという存在が良いんだ!って人はMac Proを購入、それ以外の人は基本的にMac Studioもしくはもう少し性能が低くて良いならMac miniを購入するのが良いと思います。

二つの比較を行っている動画をダラダラと作ったので、良かったら見てみてください~


関連記事

    人気記事

    じゅんき
    10月頃BableTechが生まれ変わる予定です!

    記事内用語

    詳細ページ