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Surface Go vs iPad Air【まさかの結果に】

最終更新日:

Microsoftから最新のSurface Go (2)が発表されたのは割と最近の事です。CPU等が進化して、多くの人の注目を集めました。Surface Proシリーズなどと比べると小型で、LTEオプションも選べることから(Surface Pro 7は選べない)、2in1パソコンの中でも「タブレット寄り」となっています。

ではタブレットと比較した場合どうなるのでしょうか。ここでは価格が割と近いAppleの最新iPad Air 3と比較してみます。

なお、iPad Air 3が発売されたのはSurface Go 2が発売される一年以上前です。

また、OS等が圧倒的に異なりますので多少ばからしい比較にはなりますが、少々お付き合いください。

 

 

ズバリ! iPad Air vs Surface Goの結果とは?

  • Windowsの機能を利用したいのであればそれまでだが、ハードウェア的な観点から評価すると多くの点でiPad Airの方が優秀だと言える

デザイン

まず最初はデザインです。

 

デザインの比較

 

iPad Airはもちろんのこと、Surface Goもキーボード無しではタブレットのように見えます。ディスプレイサイズはどちらも10.5インチとなっていて、ベゼル(ディスプレイの枠)の大きさもあまり変わりません。どうもiPad Airの方がスリムベゼルデザインに見えますが、上下の余白が大きいからか、本体サイズはSurface Goとほぼ同じです。 ただしiPad Airの方が2mmほど薄く、手で持って使うには適していると言えます。

そしてSurface Goには背面にスタンドがついていて、ここを広げることで立てかけることができます。このスタンドの分より厚くなっているのでしょう。

iPad Airにはついていませんが、スタンド機能のついているケースはいくらでもあります。

また、iPad Airにはスペースグレイシルバーゴールドのカラーバリエーションが存在しますが、Surface Goはシルバーデザインのみです。

 

 

仕様を比較

それでは続いて各仕様を比較していきます。

 

ディスプレイ

まず最初にディスプレイです。タブレットということで非常に重要になってきます。

 

  iPad Air Surface Go
アスペクト比 4:3 3:2
サイズ 10.5インチ 10.5インチ
解像度 2,224 x 1,668 1,920 x 1,280
ドット密度 264 ppi 220 ppi
機能 ペン、タッチ ペン、タッチ

 

このようになっています。どちらもIPS液晶を採用しますが、アスペクト比が異なります。いずれも非常に簡単な比となっています。一般的な動画の比である「16:9」ではないので両者とも普通の動画を再生する時に上下に余白が出てしまいますが、タブレットとしての操作性は良いのでしょう。

そしてディスプレイサイズは同じでも、解像度は異なっています。どちらも200 ppi以上のドット密度なのでRetinaディスプレイと言えますが、iPad Airは特に優秀です。また、iPad Airではディスプレイの位置を最大限に浅くすることができるフルラミネーション加工が施されていている上に、通常のsRGBよりもはるかに広い色域をもつ「P3プロファイル」がサポートされています。

また、輝度が500ニトとなっていて、一般的なタブレットよりも高めになっています。その上、反射率が抑えられているので画面への映り込みが少なく、外での作業性も向上するでしょう。 もしかするとSurface Goにもそのような技術が採用されているのかもしれませんが、おそらくそこまで高機能であればもう少し主張されているでしょう。

Surface Goのレビュー等も参考にすると、ディスプレイについてはiPad Airの方が優秀と言えます。

 

処理性能

  iPad Air Surface Go
バリエーション Apple A12 Intel Pentium 4425Y
Intel Core m3

 

続いては処理性能についてです。iPad AirではAppleが開発したARMベースのA12チップが搭載されています。こちらはiPhone Xs Max等にも搭載された、そこそこ性能の高いものです。 一方Surface GoではIntelの廉価CPU「Pentium」シリーズが搭載されています。上位モデルではCore m3プロセッサも選べますが、iPad Air(最小構成)との価格差が広まってしまうためここではPentiumモデルに限定します。

お互いにアーキテクチャが全く違うので簡単に比較することはできませんが、ここではあくまでも参考としてクロスプラットフォーム対応の「Geekbench」のスコアを比較してみます。

 

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こちらはGeekbench v5 マルチコアのスコアになります。驚くことにiPad Airの方が3倍程度性能が高くなっています。ちなみにあと4万円くらい高くして、Surface GoをCore m3搭載モデルにしたとしてもiPad Airの性能にはかないません

OSも違う上にiPad AirはARMアーキテクチャのものなのでこの数値をこのまま受け取るのもあまり良くないですが、もはやどんな状況であってもSurface Goの性能の方が優秀になるということはなさそうです。

 

 

ストレージ

  iPad Air Surface Go
オプション 64 GB / 256 GB 64 GB / 128 GB

 

ストレージについては以上のようになっています。iPadについては内蔵ストレージの仕様があまり明かされていませんが、おそらくSSDではなくスマートフォンなどでよく使われるeMMCストレージでしょう。Surface Goについても64 GBオプションではeMMC接続となっていますが、128 GBオプションではより高速なSSDとなっています。

ただ、オプションは128GBまでしかありません。Windows OSが搭載されているので少なくともiPadよりは大容量であってほしいところですが、なぜか256 GB程度のオプションは存在しません。しかしiPad Airとは違ってMicroSDカードリーダーが存在します。

iPadにも外付けストレージを取り付けることはできますが、不格好な上に非常に手間がかかります。そのため、ストレージについてはどちらが良いのか判断することは非常に難しいです。

 

端子

  iPad Air Surface Go
端子 Lightning x 1
(画面出力、USB通信等)

3.5 mmヘッドフォンジャック
USB Type-C x 1
(映像出力、USB通信等)

3.5 mmヘッドフォンジャック
Surface Connect x 1
MicroSD

 

接続端子についてはSurface Goの方が充実しています。iPad AirにはLightning端子とヘッドフォンジャックしか搭載されていません。iPad ProではUSB Type-C端子となっていますが、iPad AirはLightningのままです。ただ、このLightning端子からはUSB通信の他、専用のアダプターを使えば映像出力も行うことができるので機能性としてはSurface Goに搭載されているUSB端子と似たり寄ったりといった感じです。

そしてSurface GoについてはUSBポート、ヘッドフォンジャックに加えて、専用のドッキングステーション等を取り付けることができるSurface Connectポートが搭載されています。また、専用のキーボードカバーを接続するポートも搭載されています。

また、先ほども説明した通り、MicroSDカードスロットがあるので内蔵ストレージが足りない場合でも手軽に増設することができます。

そのため、端子関係についてはSurface Goの方が使いやすいと言えるでしょう。

 

ワイヤレス通信

  iPad Air Surface Go
Wi-Fi Wi-Fi 5 Wi-Fi 6
Bluetooth 5.0 5.0
モバイルネットワーク 4G LTE 4G LTE

 

ワイヤレス通信については、Wi-FiはSurface Goの方が新しい「Wi-Fi 6」となっています。そしてBluetoothについては両者とも5.0をサポートしています。両者とも最小構成ではモバイルネットワークが使えませんが、どちらもオプションで対応させることが可能です。

iPad Airについては1万5千円程度で対応させることができ、GPS機能も追加されます。大してSurface Goについては、対応させるには上位の「Core m3」モデルを選択する必要があり、4万円ほど値上がりして10万円をこえてしまいます

そのため、タブレットに近い2in1 PCとはいえどもモバイルネットワークの敷居は高めです。

 

 

カメラ

  iPad Air Surface Go
内カメラ 700万画素 500万画素
外カメラ 800万画素 800万画素

 

カメラについては両者とも背面・前面に搭載されていて通常のパソコンよりはかなり力が入っています。外カメラの解像度は両者とも800万画素で、内カメラについてはiPad Airは700万画素となっています。

一方Surface Goでは500万画素となっていますが、一応フルHD動画を撮影することはできますのでビデオチャット等では特に不便はないでしょう。ただ、解像度はともかく、センサーの性能が全体的にiPadのものの方が良く、色もより自然になっている印象です。

 

バッテリー・充電

バッテリーの持ち時間についてはブラウザ表示等の一般的な使い方で、両者とも10時間程度となっています。 充電についてはSurface GoはUSB Type-CでUSB PDによる急速充電を行うことができ、便利です。

iPad AirはLightning端子からの充電になりますが、USB Type-C変換ケーブルを用いればUSB PDによる高速充電も行うことができます。無印iPadではサポートされていません。

どちらかというとSurface Goの方が充電関係は楽ですが、専用のケーブル一本持っていればiPad AirについてもUSB Type-C端子が搭載されているかのように扱うことができますね。

 

生体認証

パスコードによる認証ができるのはもちろんのことですが、両モデルともそれに加えて生体認証もサポートしています。Surface GoではWindows Helloの「顔認証」をサポートしています。ただしカメラだけで認証を行っているため、顔の凹凸等の細部までしっかりと確認するAppleのFace IDに比べたらややセキュリティが劣っています。

そしてiPad AirについてはTouch IDによる指紋認証がサポートされています。第2世代のTouch IDとなっていて、非常に高速かつ高精度です。おそらくセキュリティでいったらiPad Airの方が高いといえます。ただし手汗等によりうまく指紋認証ができないという場合はSurface Goの顔認証の方が便利に感じるかもしれません。

 

 

 

 

サイズ・重量

  iPad Air Surface Go
サイズ(縦x横x厚) 250.6 mm
174.1 mm
6.1 mm
245 mm
175 mm
8.3 mm
重量 約460 g 約550 g

 

サイズと重量については以上の通りです。最初の方に説明した通り厚みについてはiPad Airの方が2 mmも薄くなっています。それ以外のサイズについてはあまり変わりません。 そして重量についてはiPad Airの方が100 g程度軽くなっています。そのため、iPad Airの方が手持ちによる操作が行いやすいと言えるでしょう。

 

 

OS

決定的な違いではありますが、iPad AirではAppleのiPad OSが搭載されているのに対してSurface GoではMicrosoftのWindows 10が搭載されています。

iPad OSは完全にタブレット用のOSですのでタブレットならではの大画面を活かしたあらゆる機能が詰まっています。基本的にはiPhone(iOS)用のアプリを動かすことができますが、iPadにも特化しているアプリであればiPhoneで使うよりもはるかに利用しやすかったりします。

しかしWindowsのようにパソコン向けではないので細かいファイルの管理やアプリケーション開発、あらゆる会社のソフトの利用においては厳しいところがあります。詳しくは以下の記事で解説しています。

やっぱりiPadをPCとして使うことはできないと思った理由7つ

 

ただ、今やたくさんのアプリがありますので多くの人はアプリで用が足りるだろうと思います。また、最近はiPad OSでキーボード・マウスがサポートされたうえにトラックパッドを備えた「Combo Touch」というキーボードも登場しましたのでパソコン代わりに使う人も増えてきていると思います。

 

一方Surface Goに搭載されているWindowsはあくまでもパソコン用のOSなのでできることの幅が非常に広がっています。標準でMicrosoft Officeが搭載されていて、とても便利です。 ただしタブレットとして使おうと思ったら少々不便なところがあります。マウスで操作することを想定しているアプリが多いですし、逆にできることがたくさんありすぎて使いにくく感じたりします。また、iPad OSに比べてウイルスに感染するリスクが高いです。

Surface Goは2in1 PCの中でも比較的タブレットに近いと説明しましたが、本当にタブレットを求めているならば圧倒的にiPad Airの方が良いといった感じでしょう。

 

 

価格

最後に価格についてです。

 

  iPad Air Surface Go
最小構成 64GB,Wi-Fi 64GB,Wi-Fi,Pentium
価格 60,280円 65,780円
     
LTEモデル 64GB,LTE 128GB,LTE,Core m3
価格 76,780円 107,580円
     
最高構成 128GB,LTE 128GB,LTE,Core m3
価格 95,480円 107,580円

 

このようになっています。最小構成時の値段は5千円程度違いがあります。両者ともWi-Fiモデルでストレージは64GBとなっています。Surface Goはこれに加えて標準でMicrosoft Officeが付属しているのでコスパが高いようにも思えますが、性能としてはiPad Airの方が圧倒的に高いです。 Surface Goの最小構成ではギリギリオフィスが快適に利用できるかできないか程度の性能となっています。

そして多くの人が望んでいるであろうLTEオプションについてですが、iPad Airはストレージ容量はそのまま、LTEオプションだけを付け加えることができます。その時の価格はだいたい2万円弱上がります。

一方Surface GoについてはLTEオプションを選択するためには最高構成にする必要があり、メインメモリストレージ、それからプロセッサを高いものにしなければなりません。その結果価格は4万円以上上昇し、まさかの10万円を超えています。LTE通信にそこまで性能が必要なわけではないのですが、なぜここまでスペックを上げる必要があるんでしょうか。とりあえずオプションが限定的で、フレキシブルとは言えません。

 

以上、Surface GoとiPad Airの比較でした。Windowsの機能を使いたいと言ったらそれまでですが、ハードウェア的な観点から評価すると多くの点でiPad Airの方が優秀だと言えます。 そのため、タブレットとして使いたいなら確実にiPad Airの方が買いと言えます。 しかし外に持って行ってWindowsでしかできない作業を行いたかったりSurfaceにこだわりのある人はSurface Goの方が買いになるでしょう。

 

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