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【AMPERE】RTX 3000シリーズをモデル別に徹底解説【ついに登場】

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NvidiaのRTX 3000シリーズ GPUについて噂され始めたのは一体いつの事でしょうか。おそらくBableTechが開設する前かと思います。当ブログでもこのGPUシリーズについては何度も噂情報を紹介してきましたが、この度ついにNvidiaから公式に発表がありましたので、今回発表されたモデルや、今後登場するであろうモデルなどの仕様について説明していきます。

 

 

AMPEREアーキテクチャとは?

今回発表されたNvidia RTX 3000シリーズに採用されたのはAMPEREと呼ばれるアーキテクチャです。

 

1.第二世代目のRTXシリーズ

今思えばついこないだまではNvidia GeForce GTXシリーズが大活躍していましたが、いつからかRTXシリーズが登場し、もはやGTXシリーズは下位モデルのような存在になりました。このRTXシリーズが登場したのは一世代前の「RTX 2000」シリーズからで、つまりRTX 3000は二世代目のRTXシリーズGPUになるということです。 そしてこれらのシリーズではリアルタイムレイトレーシング技術が利用できるようになっています。

 

2.性能が大幅に向上

RTX 3000シリーズに関してはこれまでに様々な性能についての噂がなされてきました。中には「半分の電力で二倍の性能」と謳っているメディアもあったりして、大げさなものが多かったです。しかしNvidiaは大げさなくらいの性能の向上を実現してくれました。RTX 3000シリーズに搭載されている汎用シェーダの性能はRTX 2000比で2.7倍、そしてレイトレーシング処理などに特化しているRTコアについては1.7倍、行列演算ユニットであるTensorコアの性能については2.7倍となりました。 そして総合的な性能についてはなんと2倍(200%)になったとのことです。 その結果、RTX 3000シリーズのミドルレンジモデルでさえRTX 2000シリーズの最上位モデルに勝るという怪奇現象が発生しました。

 

3.PCI-Express 4.0採用

従来のRTX 2000シリーズについてはパソコンとの接続がPCI-Express 3.0となっていまいた。これでも十分なくらいですが、RTX 3000シリーズでは一世代進化してPCI-e 4.0をサポートしました。ライバル会社であるAMDのRadeon GPUシリーズでは既に実装されていますね。

 

4.Samsungの8nmプロセス

RTX 3000シリーズのAMPEREアーキテクチャについてはAMDのRadeonシリーズなどと同様に今流行りのTSMCの7nmプロセス半導体が採用されると噂されていましたが、結局Samsungの8nmプロセスとなりました。ちなみにRTX 2000シリーズのTuringアーキテクチャについては逆に、Samsungのものが採用されると噂されていたもののTSMCのものになったようです。

 

5.GDDR6Xメモリ採用

ビデオカードにもパソコン本体の「メインメモリ」のようなものがあります。こちらはVRAMと呼ばれますが、RTX 3000シリーズについては上位モデルのみ「GDDR6X」という種類のVRAMを採用しています。GDDR6は以前から採用されていましたが、X付きのものは世界で初めてです。 こちらでは従来と同じプロセスで二倍のデータを転送することができる「PAM4」と呼ばれるエンコードシステムがサポートされています。このエンコード方式は次世代のPCI-Express 6.0通信にも採用されると話題になっています。

 

6.HDMI 2.1をサポート

RTX 3000シリーズでは最新のHDMI 2.1通信をサポートし、8K映像をサクサクと出力することができるようになります。

 

 

ラインナップを解説

それではこのアーキテクチャの概要についてさっと説明したところで、続いては今回発表されたモデル、および登場が噂されているモデルについて、その仕様を紹介していきます。

 

RTX 3090

上位モデルから紹介します。RTX 2000シリーズについては(TITANシリーズを除いて)2080 Tiが最上位モデルとなりましたが、今回は3080 Tiの代わりに「3090」が登場しました。なぜ3080 Tiではなくて3090になったんだという話ですが、両者の仕様が大きく違うことから何となく察しがつきます。

 

  RTX 3090 RTX 2080 Ti
GPU AMPERE GA102 TURING TU 102
CUDAコア数 10,496 4,352
メモリタイプ GDDR6X GDDR6
メモリ容量 24GB 11GB
TDP 350W 250W

 

以上のようになっています。GPUの型番については前世代の最上位モデルと同じで2番台になっています。そしてCUDAコア数は大幅に増えました。10,000基を越しています。より微細化された回路のおかげで同じ面積でより多くのトランジスタを組み込むことができるようになったことが関係しているでしょう。 そしてメモリタイプはGDDR6Xとなっていて、より高速な通信を可能にしました。メモリ容量はなんと倍以上になっていて、驚異の24GBとなっています。 そしてTDPについても大幅に引き上げられていて、350Wとなりました。もはやAppleの最新のMac Proに採用された巨大なAMDの高性能GPUと同じくらいのTDPになっています。そのため、このビデオカードを取り付けるときはパソコンの電源が最低でも800W程度のものでないと安定して動作しないかもしれません。

そしてRTX 3090については補助電源コネクタとして12ピンのものが採用されました。このコネクタは従来の8ピンのものなどに変換することができます。

こちらについては日本円でおよそ20万円程度で購入できるようになると言われています。そして2020年の9月に早くも発売されます。

 

RTX 3080

続いてはRTX 3080です。

 

  RTX 3080 RTX 2080
GPU AMPERE GA102 TURING TU 104
CUDAコア数 8,704 2,944
メモリタイプ GDDR6X GDDR6
メモリ容量 10GB 8GB
TDP 320W 215W

 

こちらもGPUは102ですが、細かい型番がRTX 3090とは異なります。コア数は8,000台に乗っています。こちらも前世代と比べると圧倒的ですね。こちらはメモリ容量は10GBとなっています。TDPは320Wとなっています。

こちらについては日本円で10万円程度で購入できると予想されます。こちらも2020年の9月発売です。

 

 

RTX 3070

 

  RTX 3070 RTX 2070
GPU AMPERE GA104 TURING TU106
CUDAコア数 5,888 2,304
メモリタイプ GDDR6 GDDR6
メモリ容量 8GB 8GB
TDP 220W 175W

 

そしてRTX 3070についても前世代に比べるとCUDAコアの数が圧倒的に多くなっています。ただ、それ以外のメモリなどについてはそこまで差はありません。なお、アーキテクチャが異なるので一概にCUDAコアの数で性能を比較することはできません。

こちらは日本円で8万円程度で購入できるようになると言われています。なお、こちらについては2020年の9月には登場せず、2020年の10月となります。

 

RTX 3060

 

  RTX 3090 RTX 2080 Ti
GPU AMPERE GA106? TURING TU 106
CUDAコア数 4,352? 1,920
メモリタイプ GDDR6 GDDR6
メモリ容量 6GB? 6GB
TDP 175W? 160W

 

そしてミドルレンジであるRTX 3060も登場すると噂されています。こちらは噂です。他のモデルと同様にCUDAコア数は増えると考えられますが、メモリ周りにはあまり進化がみられなさそうです。

こちらは日本円で5万円台で購入できるようになると言われています。

 

 

性能

まだ登場していませんので消費者によるベンチマーク結果を紹介することはできませんが、Nvidiaが発表中に性能に関する以下のスライドを紹介しましたのでご覧ください。

 

Nvidiaより
RTコアの性能
Nvidiaより
他のシリーズとの相対的な性能、費用対効果

二枚目のスライドを見てわかるように、RTX 3070についてもRTX 2080 Tiとほぼ同等の性能を保有しています。このアーキテクチャがどれだけ進化したかがわかりますね。また、横軸が価格となっていますので、RTX 3000シリーズの費用対効果がいかに高いかがわかるでしょう。


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