Appleのスマートデバイス向けOS「iOS」は新しいiPhoneが登場するごとに新しいバージョンが提供されてきました。
そして2019年、iPhone 11が登場した時期にiOS 13が公開され、ダークモードが登場するなどしてiPhone界に新たな時代を到来させました。また、iPad専用の「iPad OS」が登場したのもiOS 13からです。このようにiOS 13は革命ともいえるアップデートとなったわけですが、大規模だったせいか、公開当初は不具合が相次ぎ、あまり良い印象をもたらしませんでした。
ですが2020年に登場する「iOS 14」ならびに「iPad OS 14」がまたもやiPhone/iPad界に革命を起こすかもしれないと言われています。
この記事では現時点で噂されているiOS 14/iPad OS 14の情報を紹介します。
この記事を2文で説明すると
- iOS 14 / iPad OS 14ではiOS 13の時のように数々の新機能が追加されるが、iOS 13の時のようにバグだらけで公開されることにはならないと期待される
- iOS 14 / iPad OS 14の対応機種は基本的にはiOS 13と変わらない可能性が高い
iOS 13と比べた、iOS 14の特徴とは
では早速、iOS 14の特徴について紹介していきます。なお、冒頭で説明した通り、この記事で紹介している情報には噂も噂も含まれていますのでご注意ください。正式に発表され次第、情報を更新する予定です。
また、ここではiOS 13からの進化をわかりやすくするためにiOS 13との比較を意識して説明していきます。
1.5G通信のサポート
5Gが世の中で話題になり始めたのは2019年のことでしょう。もうすでに5Gをサポートしているスマートフォンも登場しつつあるわけですが、iPhoneはまだサポートしていません。そして2020年に発売される「iPhone 12」シリーズが5Gをサポートすると言われています。
そこで5Gをサポートするために専用のモジュールの搭載など、ハードウェア面でのサポートも意識しなければなりませんが、実は5Gのサポートはソフトウェア側も重要になってきます。
もしかするとiOS 13でも何らかの形で5G通信を行うことができるのかもしれませんが、iOS 14では5G通信をネイティブでサポートするとのことです。もちろんこの機能はiPhone 12以降のモデルに限定されますが。
iPhone 12については以下の記事をご覧ください
2.新しいフィットネスアプリ「Seymour」
最新の噂情報によると、iOS 14では「Seymour」と名付けられた新しいフィットネスアプリが提供されるとのことです。このアプリを使えばApple Watch着用時の運動が更に便利になると期待されています。
3.PencilKit API
現在Apple Pencilをフル活用できるアプリは少ないです。活用できたとしても指と同じような作業しかできなかったりします。そこでiOS 14ではPencilKitというAPIを使用できるようになるかもしれないと言われています。
このAPIにアクセスすればApple Pencilをより活かすことのできるアプリ・サービスを開発することができるでしょう。
4.アプリ一覧ビューの登場
最新の噂情報によると、iOS 14ではホーム画面に新たなビューが追加されるとのことです。現在ではホーム画面で上からスワイプすることによってアプリの検索を行うことができますが、iOS 14ではAndroidのように端末にインストールされているアプリの一覧を見ることができる機能が追加されるとのことです。
5.開発における「フラグ」の登場
もはやこれは私たちユーザーにはあまり関係のない話なのですが、iOS 14については、その開発がよりしやすくなるとのことです。
というのも、iOS 13の開発においては新機能にいくつもバグがあったのにもかかわらず、どの機能でどのような不具合を起こしているのか、エンジニアにもそれを把握するのは難しかったとのことですが、iOS 14の開発においては新機能はデフォルトでオフになっており、実質iOS 13の状態から開発を行うことができるそうです。また、新機能を一つずつ有効にしたりすることで、より確実にOSの開発を行うことができます。
こうすることによって、iOS 13の時のようにバグだらけで一般公開、みたいな事件は起きないと期待されます。正直iOS 13については評判があまり高くなかったこともあり、多くの人が導入を拒んだかと思います。なんならまだインストールしていない人もいるでしょう。
ですがiOS 14ではきっと最初から不具合が無く、iOS 13からアップグレードして良かったと思えるようなOSになるのではないかと期待されています。
6.ウィジェット機能の追加
現在、iPhoneにはホーム上にウィジェットを自由配置する機能はありません。左にスクロールして縦に並んだウィジェットを利用することができるだけで、Androidのようなカスタマイズ性はありません。 しかしiOS 14ではAndroidのようにあらゆる形のウィジェットがアプリボタンのように設置できるようになることが期待されています。
以下のツイートで言及されています。
正直この動画の配置はさすがにダサいと思いますが、ホーム上からあらゆる機能が使えるようになるので便利になりそうです。この機能はiPad OSにも導入されるでしょう。
iOS 14をサポートする機種
具体的な機能がどんなものなのか、それも結構気になるポイントではありますが、新機能を聞いたところで自分の持っている機種がiOS 14をサポートしていなかったら意味がありません。
ということでiOS 14 / iPad OS 14の対応機種を紹介します。なお、この情報についてもまだ正式に発表されたわけではありませんが、そこそこ信ぴょう性が高いものになっています。
iPhoneシリーズ
シリーズ | 機種 | 登場年 |
---|---|---|
iPhone 12 | iPhone 12 | 2020 |
iPhone 12 Pro | 2020 | |
iPhone 12 Pro Max | 2020 | |
iPhone SE2 (9) | iPhone SE2 (9) | 2020 |
iPhone 11 | iPhone 11 | 2019 |
iPhone 11 Pro | 2019 | |
iPhone 11 Pro Max | 2019 | |
iPhone X | iPhone X | 2017 |
iPhone XR | 2018 | |
iPhone XS | 2018 | |
iPhone XS Max | 2018 | |
iPhone 8 | iPhone 8 | 2017 |
iPhone 8 Plus | 2017 | |
iPhone 7 | iPhone 7 | 2016 |
iPhone 7 Plus | 2016 | |
iPhone SE | iPhone SE | 2016 |
iPhone 6 | iPhone 6s | 2015 |
iPhone 6s Plus | 2015 |
以上のようになっています。最低ラインはiPhone 6sとのことですが、実はiOS 13でも同じだったんですよね。
つまりサポートリストにiPhone 12 / SE2 (9)シリーズが増えるだけで、他のサポート機種はiOS 13と同じということになります。
私は数か月前にどうしてもiPhoneが欲しくなって、中古で安いものを買おうとしていたのですが、来年も使うことを考えてiOS 14をギリギリサポートするであろう「iPhone 7」を購入しました。
ですがどうやらiPhone 6sでもよかったようですね。
続いてiPad OS 14のサポート機種リストです。
シリーズ | 機種 | 登場年 |
---|---|---|
iPad Pro | iPad Pro 2020 | 2020 |
iPad Pro 12.9インチ | 2015 ~ 2018 | |
iPad Pro 11インチ | 2018 | |
iPad Pro 10.5インチ | 2017 | |
iPad Pro 9.7インチ | 2016 | |
iPad Air | iPad Air 3 | 2019 |
iPad | iPad gen7 | 2019 |
iPad gen6 | 2018 | |
iPad gen5 | 2017 | |
iPad mini | iPad mini 5 | 2019 |
こちらについては2015年に発売されたiPad Pro 12.9インチモデルがボーダーとなります。しかし同時期に発売されたiPad mini 4についてはサポート対象外となるようです。
やはりiPad Proは比較的性能が良いのでサポート対象内に入るのでしょう。iPhoneも含めて考えてみると2016年程度がボーダーラインだと考えられます。iPhone 6sはA9チップを搭載しているので決して性能が良いとは言えませんが、なぜかiOS 14をサポートするみたいですね。
いつ登場するのか
ではこれらの新しいOSはいつ登場するのでしょうか。
どうやら予想では、2020年の6月ごろに開発者向けにベータ版が公開され、2020年の9月ごろに正式版がiPhone 12と同時に公開されるようです。
こういった登場時期についてはある程度パターンがあるのでとてもわかりやすいですね。