最新のゲームを快適にプレイしようとなったらまず必要になってくるのは「グラフィックボード」というパーツです。そしてこのグラフィックボードはCPUと同じように大量の処理を行いますので、大量の電力を食います。 その分高い性能を発揮することができるわけですが、時には電力を抑えたくなることもあるでしょう。そこでこの記事ではグラフィックボードの消費電力を抑える方法を紹介していきます。
この記事を2文で説明すると
- グラフィックボードの消費電力は、MSI Afterburnerというソフトで簡単に抑えることができる
- 消費電力を抑えた方が電力効率が良くなる傾向にある
消費電力を抑える方法
それでは早速その方法を紹介していきます。ここではMSIのAfterburnerという無料ソフトを使う方法を紹介します。
なお、MSI製のグラフィックボードでなくても利用することができます。
ソフトの導入
まずはソフトの導入についてです。MSI Afterburnerの導入方法については以下を参考にしてください。
[howto method=”get_msi_afterburner” title=”ソフトの導入方法”]
この記事ではグラフィックボードの性能を上げる方法を紹介しましたが、今回はその逆です。性能を抑えて消費電力抑える方法です。
インストールしてソフトを起動するまでの手順は同じなので、上を真似してください。
設定
そしてソフトを開くことができたら設定に入っていきます。電圧をいじることで更に精密に設定ができると思いますが、リスキーではあるのでここではグラフィックボードの最高消費電力を調整する方法を紹介します。
方法は簡単です。上のような設定画面で上から二番目の「Power Limit」というところのスライダーを調整し、右下の「✓」を選択するだけです。
ここではあえて最高消費電力を下げるので、スライダーを左側に動かします。おっと、少し待ってください。
いきなり大きく動かしてしまうとシステムが不安定になる恐れがあります。ここは今一度、私が実験台になり試してみます。
検証
それでは検証を始めてみます。まずは何も設定をいじらずに、重たいことで有名なグラフィックボード向けベンチマーク「Final Fantasy 15」を動かしてみました。
システム情報は以上の通りで、Xeon W3565プロセッサにGTX660が搭載されています。設定は標準品質のフルHDです。
この時のグラフィックボード単体での消費電力は144W程度でした。 そして続いて、スライダーを動かして電力制限80%についても試してみました。
この時の消費電力は119W程度まで抑えられました。
それぞれの結果がこちらです。
こちらは消費電力とベンチマークスコアの関係を表したものになりますが、144W時は2000を超えていたものの、120W程度の時は2116まで下がってしまいました。ただ、平均FPSが1程度下がっただけですので、体感ではあまりわかりません。
そして先ほどの結果から消費電力当たりのパフォーマンス「ワットパフォーマンス」を算出しました。 120W時に消費電力と共にスコアも下がっていましたが、このように消費電力当たりの性能は上昇しています。
このまま続けて60%まで絞ろうと思ったのですが、残念ながら60%まで絞ったところでうまく制御ができなくなっているみたいで、電力は120W程度のままでした。
ちなみに温度については以下の通りです。
消費電力が減っている分発熱量も減りました。 そのため、高性能なグラフィックボードを使っている人は、比較的軽めのゲームをするときは消費電力制限をかけることによってより電力効率を高め、発熱量も抑えることができるでしょう。
そのため、莫大な電力を消費する「マイニング」などの処理では電力効率を上げるためにあえて電力制限をかける人が多いんだとか。
[dic term=”マイニング”]