HDDやSSDなどのストレージには寿命というものがあります。そこで、寿命が近づいているHDDの中身を新品のHDDに移し替える(クローン)をすることで、中のデータを守ることができます。
しかし多くのクローンの方法ではクローン先に同じ容量のHDDが必要になってきます。そこでこの記事では、「元のHDDよりも容量の小さいHDD / SSDにクローンを作成する方法」を紹介していきます。
もちろん同じ容量のものでも同じ手順でクローンすることができます。
この記事を2文で説明すると
- HDDやSSDなどのストレージには寿命があり、新品のHDD/SSDにクローンを作ることでデータを守ることができる
- クローンには「EaseUS Disk Copy」というソフトがおすすめ
ストレージと寿命
そもそもクローンをする前に、ストレージ(HDD/SSD等)に寿命が近づいているのかについて確認する必要があります。
こちらについては以前記事を投稿しましたのでご確認ください。
[howto method=”confirm_storage_lifespan” title=”HDD/SSDの寿命を調べる方法”]
メーカーや商品、使い方によって寿命は異なってきますが、おおむね両者とも3年程度を目安に買い替えるのがベストでしょう。 もちろん容量いっぱいまで使っていなくても買い替えるべきです。 しかし、多くのクローン方法では容量いっぱいまで使っていないのに同じ容量のHDDやSSDが必要になってきます。
そうなると、そこまでたくさんの容量使わないことがもうわかっているのにずっと大きい容量のものを買い続けないといけないということになります。
ですが今から紹介する方法では、元のHDDの容量よりも少ない容量でも、保存されているデータ量が少なければ完全にクローンを作成することができます。
つまり、全く同じHDDとして扱えるようになるのです。
ソフト導入方法
ディスクのクローンというのは、基本的に専用のソフトを使わないとうまく行うことができません。 それに、よくわからない無料のソフトを使って中のデータが飛んでしまったなんで事件もありますし、そういった事件が起きたとしても対処してくれることが少ないです。
ここで私が紹介するのが「EaseUS Disk Copy」というソフトです。それでは導入方法について説明していきます。
購入
このソフトを使うにあたって、まず購入する必要があります。
https://jp.easeus.com/disk-copy/
このページにアクセスし、購入手続きを行ってください。
色々なプランが用意されていますが、一度だけ使うのであれば一番安い「1年間」というプランがおすすめです。何回も使う予定がある人は「永久無料アップグレード」がおすすめでしょう。
自宅にパッケージが届くわけでもないので購入手続きは早急に済ませることができます。
そして購入が完了したら案内通りにソフトのインストールを行ってください。
導入はたったこれだけです。すぐに起動することができます。
クローン方法
クローン先ディスクの取り付け
ソフトを起動する前に、クローン先のHDD/SSDをパソコンに取り付けておくようにしましょう。この時、ディスクをパソコンの中に直接取り付ける必要はなく、専用のソケットを使ってUSB接続を利用することができます。
色々なものが売られていますが、以下の商品はおすすめです。
Amazon
Rakuten
※商品が表示されない場合は上のAmazon等のタブをクリックしてください
もちろん元々USB接続となっている外付けのHDDでも大丈夫ですし、何ならUSBメモリでも大丈夫です。
そしてディスクを取り付けたら以下のような画面が出てくると思いますので、「MBR(マスターブートレコード)」を選択して「OK」を選択しましょう。
この手続きを終えてもまだ正式にはフォーマットできていない状況ですが、このままで大丈夫です。
ソフトの起動
そしたら続いて先ほど導入した「EaseUS Disk Copy」を起動します。どこかに消えてしまったという人はWindowsキー押してから「EaseUS」とか検索するとすぐに出てくると思います。 なお、起動時に管理者権限を求められますが、ディスクのクローンには管理者権限が必須なので「はい」を選択するようにしてください。
そして起動したら以下のように「OSを当該ハードディスクに移行しますか」と出てくることがありますが、OSを移動したいわけではないので「いいえ」を選択しましょう。
この機能は以前に紹介した「HDDからSSDに乗り換える方法」で使いますので必要であればそちらの記事もご覧ください。
そしたらいよいよクローン作業に入っていきます。
クローン設定
起動したら以下のような画面が出てきます。
下にパソコンに挿入されているディスクの一覧が表示され、上には選択中のディスクの内訳が表示されます。
この時、私みたいにたくさんディスクを挿入しているとややこしくなるのでなるべく関係ないUSBメモリ等は抜くようにしましょう。
コピー元ディスクの選択
そしてこの画面でソースディスク、すなわち「コピー元ディスク」を選択します。
私は今回
コピー元ディスク | コピー先ディスク | |
---|---|---|
容量 | 500GB | 250GB |
使用量 | 63GB | 0GB |
このような状況でディスクのクローンを行っていこうと思います。
私の場合、上から二番目の日立製のものを選択し、右下の「次へ」をクリックします。
コピー先ディスクの選択
続いてコピー先ディスクを選択します。私の場合は上から四番目のWestern Digital製のものです。なお、クローンするにあたってコピー先ディスクに保存されているデータはすべて削除されるので注意しましょう。
何も入ってない場合は心配無用です。
ちなみにこの時、コピー先ディスクがコピー元ディスクと全く同じものなら左下の「セクターバイセクター方式コピー」でより忠実にクローンを作ることができますが、基本的にはチェックは要らないです。
「次へ」を選択すると以下のような警告が出ますので、確認してから「OK」をクリックしましょう。
OKをクリックしてもまだクローンは始まらないです。ここから最終設定に入ります。
ディスクレイアウト調整
以下のような画面が表示されると思うので、それぞれ設定してください。
この時、コピー先ディスクがSSDならば左下のチェックボックスにチェックすることで、SSDを傷めることなくクローンができます。
また、コピー先ディスクにまだまだ余裕があり、パーティション分割をしたいという人は右の「ディスクを自動調整します」というところから「ディスクのレイアウトを編集します」を選択しましょう。
私の場合も、コピー先ディスクにまだまだ余裕があるので半分は「未割り当て」にすることにしました。
もちろん任意であり、基本的には「レイアウトの自動調整」のままで大丈夫です。
そしたら「実行」を選択します。するとすぐにクローンが開始されますのでご注意ください。
なお、クローン中には絶対にディスクを取り外したりしないようにしましょう。また、できるだけパソコンでの作業を控えた方が良いかと思います。容量にもよりますが、基本的に数時間程度かかりますので気長に待ちましょう。
クローン後
方法だけ紹介するのもなんだか水臭いのでクローン後どうなったかお見せします。
まず、クローンが完了したら以下のような画面になりました。
たったの50分程度で完全にクローンが完了しましたね。そして「ディスクの管理」で確認してみました。
上のように、無事「Data」というディスク名を引き継いで新しいHDDにクローンができました。設定画面で未割当容量を作ったのもしっかりと反映されています。
そしてここから「未割り当て」という部分を右クリックすれば新しいパーティションを作ることができます。
これにてクローン完了です。