みなさんこんにちは、ゲーミングパソコンの購入等を考えたことのある方が一度は聞いたことのある「Nvidia GeForce」。その一方で、Nvidia社には「Quadro」というシリーズのグラフィックボードもあります。二つは全く違うシリーズですが、結局何が違うのでしょうか、解説していきます。
QuadroについてGeForceと比較しながら説明
表を使って比較してみる
比較項目 | Quadro K6000 | GeForce GTX 780 |
---|---|---|
ベースアーキテクチャ | GK110 | GK110 |
メモリサイズ | 12GB GDDR5 | 3GB GDDR5 |
メモリインターフェース | 384 bit | 384 bit |
メモリバンド幅 | 288 GBps | 288GBps |
CUDAコア数 | 2880 | 2304 |
最大消費電力 | 225W | 250W |
OpenGL | 4.4 | 4.3 |
DirectX | 11 | 11.2 |
SLI Ready | Yes | Yes |
簡単にまとめてみました。Quadro代表はQuadro K6000で、GeForce代表はGeForce GTX 780です。どちらも同じ2013年ごろに発売されました。
実はどちらも同じアーキテクチャをベースにしています。
そしてメモリサイズはだいぶ違いますが、インターフェースは同じ、GDDR5 384bitとなっています。K6000の「12GB」という容量はこの時代としては相当多い方であり、これもQuadroの一つの特徴と言えるでしょう。
コア数は2880となっており、だいぶ多いです。当時は「GTX TITAN」というハイエンドグラフィックボードも存在しましたが、それよりも多いコア数を保有します。
そしてOpenGLの対応バージョンが少しだけ高く、逆にDirectXは少しだけ低くなっています。
ちょっと違いますが、基本的にどちらでも「OpenGL,DirectX」をサポートしているということですね。
ちなみにOpenGLというのは2DCGや3DCGを描画するのに最適化されたインターフェースの一つで、DirectXは3Dゲームなどの描画に特化しています。
つまり、QuadroでもGeForceでも3Dゲームや3DCGができるということです。
表で見た感じだとほとんど変わりませんが、なにが決定的に違うのでしょうか
ソフトウェアレベルでの最適化の違い
ハードウェア面でいくとほとんど変わらないのですが、グラフィックボードをコントロールするためのソフトウェアが全く違います。
GeForceは主に3Dゲームを得意とする「DirectX」に最適化されていて、Quadroは主に動画編集や3DCGの作成に最適化されています。
対応ディスプレイ数の違い
実は対応するディスプレイ数にも違いが出てきます。Quadroは「Mosaic技術」を使用することによって最大8画面まで出力することができます。
一方で、GeForceでは最大4画面までとなっています。一時期まで3画面まででしたが、最新の「RTX 2080」等では4画面までサポートしています。
Quadroがよりマルチモニターに最適化されているのは、「業務向け」だからです。
色深度の違い
QuadroではRGB各色10bitカラーに対応しています。つまりは、およそ11億色を表現することができます。一方でGeForceは8bitカラーとなっており、その色は2000万色ほどです。8bitカラーでも十分なのでゲームプレイに支障はきたしませんが、業務向けとなっているQuadroではより多くの色を表現することができるようになっています。
ちなみに10bitカラーを体感するには、それをサポートしたモニターを用意する必要があります。
以上で説明は終了となります。
パソコンでゲームプレイをしたいと考えている人はGeForce系統(GT,GTX,RTX,TITAN系)でいいと思います。