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Surface LaptopとBookの違いを徹底解説【2020年最新】

最終更新日:

Windowsで有名な「Microsoft」が製造しているパソコンシリーズと言ったら「Surface」です。Surfaceシリーズにはいくつかの種類がありますが、その中でもノートパソコンとして活躍しているのが「Surface Laptop」「Surface Book」です。

両者とも形が完全にノートパソコンになっていますが、一体どのような違いがあるのでしょうか? この記事では最新機種を比較してみます。

デザインの違い

まずはデザインの違いについてです。

 

Surface Laptop 3 vs Surface Book 3

ここでは最新機種である「Surface Laptop 3」「Surface Book 3」を比較してみましょう。 両者ともノートパソコンのような形をしており、キーボードとトラックパッド、それから画面を備えていますが、Surface Bookについては画面が切り離せるようになっています。そして切り離した画面だけでタブレットとして利用することができますので、ノートパソコンというよりは「2in1 PC」となっています。 そしてSurface Book 3は画面とキーボードをつなぐヒンジ部分が特殊な形状になっています。

一方Surface Laptop 3の方は画面は切り離せなく、ヒンジ部分も通常のノートパソコンと同じです。

ただ、Surface Laptop 3には「サンドストーン」「ブラック」「コバルトブルー」「プラチナ」などの豊かなカラーバリエーションがあり、そのうちコバルトブルーとプラチナについてはAlcantaraと呼ばれる素材を使用しています。

※プラチナについてはメタル素材のものもある

 

下:Alcantara
上:メタル(通常)

Alcantara素材では手をのせる部分などが布のような素材になっていて、手への刺激を抑えるほか、汚れても通常の洗剤で簡単に落とせたりメタルに比べて冷たくないなどの特徴があります。

他のカラーバリエーションとSurface Bookについては通常通りメタル仕様となっています。また、Surface Bookについてはカラーバリエーションが存在せず、シルバー一色となっています。

 

この後さらに詳しく触れていきますが、Surface BookもLaptopも両方とも13.5インチモデルと15インチモデルが存在しますので、実質

 

  • Surface Laptop 3 13.5インチ
  • Surface Laptop 3 15インチ
  • Surface Book 3 13.5インチ
  • Surface Book 3 15インチ

 

の4モデルを比較していくことになります。ちなみに13.5インチモデルと15インチモデルでは選択できるオプションが異なっていたりしますので注意が必要です。

 

 

仕様を比較

それでは技術仕様を比較していきます。ここではBableTech特性の技術仕様自動比較システムをご案内します。

 

[spec product=”Microsoft_Surface_Laptop_3_13_5インチ@@pc__AND__Microsoft_Surface_Laptop_3_15インチ@@pc__AND__Microsoft_Surface_Book_3_13_5インチ@@pc__AND__Microsoft_Surface_Book_3_15インチ@@pc”]

それではそれぞれ説明していきます。

 

ディスプレイ

まずはディスプレイについてです。ディスプレイの縦横比は全モデル3:2となっています。そして基本的なディスプレイ素材も変わらず、サイズのバリエーションも13.5インチと15インチが共通で存在しています。

ですがよく見ると両者で解像度が異なります。同じ13.5インチモデルでも、Laptopの方が解像度が低くなっています。すなわちドットの密度が低くなっています。 つまりBookの方がよりドットが細かくなっていて、近づいてみてもドットを識別できないくらい滑らかに表示されるということですね。そのためBookの方がデザイナーなど繊細な作業をする人に向いていると言えます。

ただ、一般的なノートパソコンで200 ppi(Retina)程度に到達しているもの自体が少ないですので、Laptopでも十分なドット密度と言えます。 また、15インチモデルについても同じことが言えます。

ちなみに私が今使っているパソコンのモニターは100 ppi程度ですが、特に不満はありませんね。

 

また、両者ともSurfaceペンと10点マルチタッチをサポートしています。Laptopはまだしも、Bookについては画面を切り離して利用することができるので、このSurfaceペンと10点マルチタッチが大活躍するでしょう。そのため、よりデザイナーに向いていると言えます。

 

 

CPU

 

[dic term=”CPU”]

続いては処理装置「CPU」です。

 

13.5インチ

  Laptop 3 Book 3
13.5インチ Intel Core i5-1035G7
Intel Core i7-1065G7
Intel Core i5-1035G7
Intel Core i7-1065G7

 

13.5インチモデルについては全く変わりません。両者ともIntelの第10世代「Ice Lake」プロセッサが選択できるようになっていて、最低構成、最高構成共に同じです。

 

15インチ

  Laptop 3 Book 3
15インチ AMD Ryzen 5-3580U
AMD Ryzen 7-3780U
Intel Core i7-1065G7

 

15インチモデルについてはBook 3は13.5インチモデルの最高構成時と同じプロセッサのみ選択できるようになっていますが、Laptopについては会社自体異なっています。AMDの第2世代Ryzenモバイルプロセッサとなっていて、Ryzen 5とRyzen 7(IntelでいうCore i5,Core i7のようなもの)のオプションがあります。

そしてそれぞれの性能としては以下の通りです。

 

[visualizer id=”11174″]

※Passmark値を参考

 

13.5インチモデルについては両者とも性能が同じです。ですがRyzenプロセッサを採用したLaptop 15インチモデルについては13.5インチモデルよりむしろ低くなっており、Book 15インチモデルよりも低くなっています

恐らくZen+というアーキテクチャを採用しているためで、Surface Laptop 4でもRyzenプロセッサが採用されるならば生まれ変わった性能になると思います。(Zen2アーキテクチャ)

ただ、現状はLaptop 15インチモデルは性能が低めといった感じです。

 

 

グラフィックス

 

[dic term=”GPU”]

続いては主にゲーム性能に関わってくる「グラフィックス」についてです。グラフィックスについてはLaptopとBookで大きな違いがあります。

 

13.5インチ

  Laptop 3 Book 3
13.5インチ Intel Iris Plus Graphics (G7) Intel Iris Plus Graphics (G7)
Nvidia GeForce GTX 1650 Max-Q

 

LaptopではCPUに内蔵されている「Intel Iris Plus Graphics」というグラフィックスが利用されます。CPU内蔵グラフィックスということでゲームができる性能はありませんが、「Iris Plus Graphics」ということで一般的なノートパソコンよりは高性能になっています。

対してBookの方でもCPU内蔵グラフィックスを利用するオプションが存在します。この場合は、LaptopとCPUが同じですので同じ「Iris Plus Graphics」が利用されます。 加えて、Bookではグラフィックボードを搭載するオプションが存在します。 13.5インチモデルについてはNvidiaのGeForce GTX 1650 Max-Qが選択できるようになっています。

詳しい性能についてはこの後紹介しますが、NvidiaのGeForceシリーズということでゲーム用のグラフィックボードとなっています。 ちなみにグラフィックボードはキーボード側に搭載されていますので、ディスプレイを切り離してタブレットとして利用する時はCPU内蔵グラフィックスに自動で切り替わります

 

15インチ

  Laptop 3 Book 3
15インチ AMD Radeon Vega 9
AMD Radeon RX Vega 11
(Intel Iris Plus Graphics +)

Nvidia GeForce GTX 1650 Max-Q
Nvidia GeForce GTX 1660 Max-Q

 

Laptopについては15インチモデルもCPU内蔵グラフィックスが利用されますが、AMDのプロセッサが搭載されていますのでグラフィックスについてもAMDのものです。RadeonシリーズのVegaグラフィックスとなっていて、一般的なノートパソコンよりも高い処理能力を保有しています。

一方Bookについては15インチモデルでは最小構成でもグラフィックボードが搭載されています。最小構成時は13.5インチモデルのオプションと同じ「GeForce GTX 1650 Max-Q」となっていて、最高構成時はより進化している「GeForce GTX 1660 Max-Q」を選択することができます。 また、一般的な消費者向けではなくビジネス向けのSurface Bookについては「Quadro RTX 3000」というオプションが存在します。GTX 1660並みのゲーミング性能に加えてOpen GLなどのクリエイター向け処理にも特化しているNvidiaのGPUになりますね。 一般的な人にとってはあまり必要ないかと思われます。

そして15インチモデルについてもディスプレイを切り離したら自動でCPU内蔵グラフィックスが利用されます。この時のグラフィックスは13.5インチ、およびLaptopの13.5インチモデルと同じ「Iris Plus Graphics」です。

 

それぞれの性能としては以下の通りです。

 

[visualizer id=”11180″]

 

こちらもPassmark値を参考にしたものになりますが、LaptopとBookで大きく差が開いているのがわかります。これはもちろんNvidiaのゲーム用グラフィックボードを採用しているためです。

Laptopでも動画を見る程度の処理は軽々とこなすことができますが、Bookについてはそれに加えて最新のゲームを割と快適にプレイすることができます

Book 15インチモデルの最高構成時については十分なグラフィック性能がありますので最新のゲームをかなり快適にプレイすることができます

ただしこれはキーボードに接続しているときの話で、タブレットとして利用しているときのグラフィック性能としてはBook 13.5インチの最小構成時と同じです。

そしてLaptop 15インチモデルについてはAMDのRadeonグラフィックスを採用しているものの、Intelの内蔵グラフィックスの方が若干有利な性能を発揮しています。そのため、Laptopについては15インチモデルよりも13.5インチモデルの方が全体的に性能が良いと言えます。

 

 

ちょっと改めてもう一回貼っておきましょう。

 

[spec product=”Microsoft_Surface_Laptop_3_13_5インチ@@pc__AND__Microsoft_Surface_Laptop_3_15インチ@@pc__AND__Microsoft_Surface_Book_3_13_5インチ@@pc__AND__Microsoft_Surface_Book_3_15インチ@@pc”]

 

メインメモリ

マイクなどの音響系はあまり違いが無いようなのでスキップします。続いてメインメモリについてです。

 

[dic term=”メインメモリ”]

メインメモリについてはLaptop 13.5インチモデルでは8GB~16GBのオプションしかありませんが、Laptop 15インチモデル、およびBookでは32GBまでのオプションがあります。そしてBook 15インチモデルについては最小構成時から16GBとなっています。

ちなみに両者とも同じLPDDR4Xメモリを採用していますので、基本的な速度については変わりません。ただ、メインメモリを多く使う重ための処理を行っているときに性能差が表れてくるでしょう。

よっぽど重たい処理を行わない限り32GBメモリは必要ないと思います。私は8GBのメインメモリで生活しています。

 

ストレージ

 

[dic term=”ストレージ”]

続いてストレージですが、Laptopでは128GBのオプションが存在します。しかしBookでは256GBからとなっていて、最高構成時については両者とも1TBとなっています。

海外ではBookに2TBのオプションが存在しますが、残念ながら日本では選択できないようです。

 

カメラ

この技術仕様自動比較システムは、すべてのモデルに共通した仕様のみを比較しているのでここには載っていませんが、実はBookには内カメラに加えて外カメラも搭載されています。

それぞれの性能を整理すると

 

  Laptop Book
内カメラ 720p(約100万画素) 500万画素
外カメラ なし 800万画素

 

Laptopに搭載されている内カメラはごく一般的なノートパソコン用のHD Webカメラといった感じですが、Bookについては内カメラが500万画素となっていて、Laptopの約5倍の画素数を誇ります。

そして外カメラについては800万画素となっていますので、きれいに写真を撮ることも可能ですし、内・外カメラ両方で1080pのフルHD動画を撮影することができます。 これは画面を切り離してタブレットとして利用することができるため、タブレット寄りのカメラ性能となっているのでしょう。

800万画素ですから、私が持っているiPad並みのカメラ性能ということになります。

 

 

端子

続いては接続端子についてです。

 

  Laptop Book
端子 USB Type-C x 1
(USB,充電,DP)

USB Type-A x 1
(USB)

3.5mmヘッドフォンジャック
Surface Connect
USB Type-C x 1
(USB 3.1 Gen2,DP,充電)

USB Type-A x 2
(USB 3.1 Gen2)

Surface Connect x 2
SDXCカードリーダー
3.5mmヘッドフォンジャック

 

両者ともUSB Type-Cポートが1つだけ搭載されていて、USB通信、充電(USB PD)、Display Port通信を行うことができます。つまりDisplay Portによる画面出力も行うことができる万能なUSB Type-Cになります。

加えてUSB Type-A端子が、Laptopには1つ、Bookには2つ搭載されていて、それぞれUSB通信を行うことができます。

そして専用の電源やドッキングステーションなどを接続することができるSurface Connect端子がLaptopには1つ、Bookには2つも搭載されています。

Microsoftとしてはこの端子からの充電を推奨しているようです。

そして両者とも3.5 mmヘッドフォンジャックを搭載しています。Bookについてはこれらに加えてフルサイズのSDXCカードリーダーを備えていますので、USBハブ等を利用しなくても十分に高い接続性を保有していると言えます。

 

ワイヤレス通信

Wi-Fiについては、Laptopの15インチモデル以外は最新のWi-Fi 6をサポートしています。これはLaptop 15インチモデルに搭載されているAMDのRyzenプロセッサがWi-Fi 6をサポートしていないためだと考えられます。ただ、現在世界で最も使われているであろう「Wi-Fi 5」についてはすべてのモデルでサポートされています。

そしてBluetoothについてはすべてのモデルで5.0がサポートされています。

 

バッテリー

バッテリーの持ち時間としては、通常利用でLaptopでは11.5時間となっていて、Bookの方では13.5インチモデルで15.5時間15インチモデルで17.5時間となっています。

ただしこれはキーボードを接続したときの話で、タブレットとして利用しているときは全体の4分の1程度しか利用することができません。それでも数時間は持ちます。 そのため、タブレットとしての機能性は優れているものの、タブレットとしての利用をメインにはしない方が良いですね。タブレットを重視したいのならSurface Proシリーズが良いかもしれません。

 

サイズ・重量

サイズについては同じディスプレイサイズでもBookの方が一回り大きくなっています。そのため、Laptopの方がスリムな設計になっていると言えます。カラーバリエーションの話も含めて、Laptopの方が「デザインを気にする」人向きだと思います。対してBookは「性能や機能性を重視する」人向けです。

そして重量についても、グラフィックボード等を搭載している分Bookの方が重ためになっています。Laptopは一般的なノートパソコンとしてはそこそこ軽い方でしょう。

 

 

価格

最後に価格についてです。ここではいくつかのオプションで比較してみましょう。

 

13.5インチ

  Laptop Book
最小構成 Core i5,8GB,128GB Core i5,8GB,256GB
価格 139,480円 209,880円
     
類似構成 Core i5,8GB,256GB Core i5,8GB,256GB
価格 161,480円 209,880円
     
最高構成 Core i7,16GB,1TB Core i7,GTX 1650,32GB,1TB
価格 308,880円 341,880円

 

以上のようになっています。類似構成時はBookにグラフィックボードが搭載されていませんので、処理装置、メインメモリ、ストレージ共にLaptopと全く同じとなります。 カメラ性能などの違いを考慮しても、5万円近くの差が出るというのはBookがいかにぼったくっているかがわかります。

ただ、最高構成時についてはLaptopに加えてBookには32GBのメインメモリ、GTX 1650が搭載されているのにもかかわらず価格差が3万円程度となっているので、オプションを上げていくほどBookの方がコストパフォーマンスが高くなると言えます。

つまり、重たい処理を行う時はBookの方が良いということですね。

 

15インチ

  Laptop Book
最小構成 Ryzen 5,8GB,128GB Core i7,16GB,256GB
価格 150,480円 292,380円
     
類似構成 Ryzen 7,32GB,1TB Core i7,GTX 1660,32GB,1TB
価格 336,380円 374,880円
     
最高構成 Ryzen 7,32GB,1TB Core i7,GTX 1660,32GB,1TB
価格 336,380円 374,880円

 

最小構成時についてはびっくりするくらいBookがぼったくっていますが、Laptopの方も十分高いです。コストパフォーマンスに関して言えばAppleのMacBook Proの方が上と言えます。

ですが13.5インチモデルと同じく、オプションを上げていくとBookのぼったくり具合が落ち着き始めて、そこそこコストパフォーマンスが高くなります。オプションを上げていくほどぼったくりになっていくAppleとは真逆かもしれませんね。

 

 

まとめ

まとめとしては以下の通りです。

 

Surface Laptop

  • デザインにこだわりたい人
  • ノートパソコンとしてしか使わない人
  • あまり重たい処理を行わない人

 

Surface Book

  • タブレットとしても利用したい人
  • 画像編集、動画編集などのビジネス系の重たい処理を行う人
  • 最新のゲームを快適にプレイしたい人

 

Surface Bookは存在自体がビジネス向けですので、基本的にはSurface Laptopで良いと思います。Surface Bookはグラフィック性能が良いということで魅力的ではありますが、それを使いこなせなかったら全く意味が無いどころか電気代の無駄になってしまいますので、Surface Bookを活用できるとわかっている人におすすめです。

そのため、グラフィック性能が必要になってくる動画編集、ゲームプレイ、それからタブレットとして利用できれば作業がはかどる画像編集等を行いたい人向けです。

そして特にこだわりがないならばSurface Laptopで大丈夫だと思います。Surface Bookはオプションを上げないとぼったくりでしかないので、中途半端にBookにするくらいならLaptopの方が圧倒的に良いでしょう。

また、先ほども言った通りタブレットをメインに使いたいなら素直にタブレットを購入した方が良さそうです。Windows OSにこだわるならSurface Proなどがおすすめですが、一般的にタブレットではWindows OSが使いづらいと言われていますので、AppleのiPadが非常におすすめです。

 

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