ついにNvidiaからRTX 4000シリーズGPUが発表されました。RTX 4000シリーズの中には様々なモデルが存在しますが、その中でも最も注目されているのがやはりRTX 4090です。この「90番台」は最も性能が高いモデルで、フラッグシップモデルとか呼ばれたりしますね。 今回はこの「RTX 4090」の価格や性能、そして電力などについて徹底的に解説していきます。
私の中ではRTX 3090の時点でもうこの世のゲームすべてを快適にプレイできるくらいの性能があるというイメージだったので最早RTX 4090を使って何をするんだ! みたいな感じはするのですが、世の中のゲームもどんどん高解像度になったり滑らかになったりして重たくなっているのでRTX 4090の性能が必要になる時代が来るのでしょう。
RTX 4090のスペックについて
RTX 4090の説明を始めるためにはまずRTX 4000シリーズとは何なのかについて説明する必要があるでしょう。子のアーキテクチャに関しては以下の記事でこれまでに噂情報を紹介してきました。
【Ada Lovelace】GeForce RTX 4000シリーズGPUの最新情報【5nm】
この記事の情報は今となっては噂情報でしかないですが、あらかた当たっていましたね。
製造プロセス
実際にこのRTX 4000シリーズの「Ada Lovelace」アーキテクチャにはTSMCの4Nという名前の5nmプロセス半導体が用いられています。4Nなのに5nmっていうなんだかややこしいネーミングではありますが、RTX 3000シリーズで採用されたSamsungの8nmプロセスに比べるとだいぶ成長しています。この8nmプロセスはあまり評価が高くなく、限りなく10nmプロセスに近いとか言われていましたし、、、
それに比べて、TSMCの5nmといったらAppleのiPhone等に使われるなどしてかなりポピュラーなものとなっています。
メモリ
そしてメモリについてはGDDR6Xをサポートしていて、その通信速度としては最大1TB/秒にまで及ぶとのこと。1秒間に1TBも通信できるなんて想像がつかないですが、ここまで高性能なGPUともなるとそれくらいのデータをやり取りするのでしょう。 そしてその容量は24GBとなっています。私今GTX 1050という2GBメモリのグラフィックボードを使っていますが、それでも事足りてるので24GBというのはもう想像がつかないですね笑
消費電力
CUDAコア数などの説明についてはちょっと省きましたが、コア数なども前モデルに比べて倍増していて、いかにこの5nmプロセス半導体が優秀かがわかります。
上に示されているRTX 4090のNvidiaリファレンスモデルのサイズ自体は前モデルと比較して変わっていません(どころか少し小さくなっている)ので、同じ大きさでコア数が倍増したということになります。これがテクノロジーの発達ですね。
半導体が進化した分電力効率は良くなっているわけですが、ここまでコア数が増加したことですから、さすがにRTX 3090と比べると大きくなっています。RTX 3090では350Wと設定されていましたが、RTX 4090では450Wとなっています。GTX 1080が200W程度だったことを考えるとハイエンドモデルの消費電力がどんどんと大きくなっていることがうかがえますね。
電源装置については、最低でも850W出力のものが必須とのことです。余裕をもって1000Wのものを取り付けるのが最適化と思います。補助電源ケーブルについては、従来の8ピンコネクタx3か、もしくは最近PCI-e 5.0から導入された最大で600W供給する16ピンコネクタが利用可能とのこと。3本のケーブルを使うのもだいぶ苦な話ですから、16ピンケーブルを使いたいところですね。
RTX 4090の性能
続いては皆さん気になる「RTX 4090の性能」についてです。
こちらはNvidiaが公式で発表しているものになります。公式で発表しているということは、この値がRTX 4090の最大値であると思った方が良いです。そしてRTX 3090 Tiと比較すると、恐ろしいことに最大で4倍以上のパフォーマンスを発揮しています。今までグラフィックボードの頂点に立っていたRTX 3090 Tiをごぼう抜きというかもはや周回遅れにさせてるってのは驚愕の事実ですね。しかもそれがCyberpunk 2077というかなり有名なゲームで実現できています。これは今までにない新たなゲーム体験をすることができそうです。
PC版サイバーパンク2077の必要スペックを徹底解説【必見】
ちなみにCyberpunk 2077の必要スペック等についてはこちらの記事でまとめてあります。
そして続いて、はNvidiaが測定したものではないベンチマークです。こちらの方が信頼性があるのと、実用性がありますね。今回は「Geekbench v5」の結果を紹介します。GeekbenchはCPUのベンチマークとしてもおなじみですが、GPUでも多用されています。 Nvidiaのみならず、AMD等を含めた様々なメーカーのGPUの結果が投稿されていて、データ数も非常に多いことから、その数値の信頼性についてもかなり高いものとなっています。
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以上のとおりです。先ほど紹介したNvidia公式の結果ほどRTX 3090 Tiとの差はついていませんが、1.5倍以上の差はありますし、RTX 2080 Tiと比較すると2倍以上性能が高くなっています。私の中ではRTX 2080 Tiはもう誰も右に出ることのできないヒーロー的な存在ってイメージでしたが、まさかそれを数年で余裕で超えていく存在が出るとは… テクノロジーの進歩とは本当に恐ろしいものですね。ちょうどこのサイト「BableTech」を開設したころにRTX 2000シリーズが登場した、気がします(定かではないですが) ここまでの性能があれば、最新のゲームを4K解像度で120fpsとかの高リフレッシュレートとかで快適にプレイすることができるでしょう。というか、しばらくはこのグラボを超える存在が現れないわけですから、性能を気にして購入する必要はありません。あとは価格の問題だけですね。
ここまで性能が高くなっているわけですが、それに比例して消費電力やカードサイズが大きくなっているわけでもなく、電力効率や半導体回路の小型化が進んでいることがうかがえます。
RTX 4090の価格
最高にスペックが高くて非常に優秀なグラフィックボードであることはお分かりいただけたと思いますが、やはり最もといっていいほど重要なのは価格です。最新のフラッグシップモデルで、ここまで性能が高いのでもう車が買えてしまうくらいの値段なんじゃないかと懸念していましたが、調べてみたらそうでもありませんでした。
最初に示した写真にも記載されていた通り、Nvidiaが提示する価格としては$1,599となっています。日本円としては25万円もいかないくらいですね。大体オリジナルファンモデル(リファレンスモデルではないもの)については30万円程度から購入することができるようになるでしょう。RTX 3090 Tiなども同価格帯ですので、それほど値上げはされていない印象です。とはいえこれ一台で割と性能の良いゲーミングパソコンが購入できてしまうくらいではありますから、かなり性能の高いモンスター級のゲーミングパソコンを組み立てたい人にしか需要はなさそうです。。。
ちなみにオリジナルファンモデルは冷却性能が格段に良かったりオーバークロックが施されていてさらに性能が高くなっていたりします。ただ消費電力が大きくなっていたりカードサイズが大きくなっていたりしますが、、、
そして発売は2022年10月12日となっています。発売されましたら、オリジナルファンモデルの中でおすすめのものを厳選して紹介したりしようと思います。お楽しみに!