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【コスパ最強?】RX 6500XTグラボに期待が高まる【6nm】

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以下に紹介する記事で述べた通り、2021年頃からの世界的な半導体不足なども相まってグラフィックボード市場も不健全な状態になっております。

【考察】グラボの価格が高騰している原因を暴く【定価の4倍】

インフレを起こしていて、本来の性能に対する価格が非常に高くなっています。そのため、テクノロジー自体は進化しているものの結局コストパフォーマンスはたいして進化していない、どころか退化しているとまで言えます。ですが今回、AMDから新しいRadeon GPU「RX 6500XT」が発表され、もしかすると高価すぎるグラボ市場に一筋の光を灯しうる存在になるかもしれないと話題になっております。

この記事ではそんなRX 6500XTの仕様、性能について解説していきたいと思います。

 

 

Radeon RX 6500 XTの仕様を紹介!

それでは早速、今回発表されたRadeon RX 6500 XTの仕様を紹介していきたいと思います。

 

RX 6000シリーズについて

【最強GPU】Radeon RX 6000の情報【RDNA2】

こちらはだいぶ前に作成した記事になりますが、参考程度にご覧ください。RX 6000シリーズはRX 5000シリーズの光景であり、RDNA 2世代となっております。RX 6000シリーズについてはすでにいくつかの製品が登場していて、以下の記事でNvidiaのGeForce RTX 3000シリーズとの性能比較を行っております。

【性能比較】Nvidia RTX 3000 vs AMD RX 6000【王者対決】

 

RX 6500 XTの立ち位置

そして今回登場するのが6000シリーズの中でも「6500 XT」というモデルで、他のモデルに比べて百の位の数字が小さくなっています。だいたいコンピュータ系の処理装置の型番は、一番上の位が世代数を表していて、次の位がその世代の中での立ち位置を表していることが多く、その数字が小さいほど立ち位置が下であることを示している場合が多いです。 そしてRX 6500についても6000シリーズの中で最も低い立ち位置となっています。「ローエンド」とも呼ばれますが、性能が低い代わりに省電力であったり、価格が安く済んだりするわけです。比較的、ローエンドGPUの方がコストパフォーマンスに優れていることが多いです。

 

Radeon RX 6500 XTの仕様

仕様 Radeon RX 6500 XT Radeon RX 6600
世代 RDNA 2 RDNA 2
製造プロセス 6nm 7nm
トランジスタ数 54億 111億
CU数 16基 28基
ストリームプロセッサ数 1,024基 1,792基
ブーストクロック 2,815MHz 2,491MHz
単精度演算性能 5.77TFLOPS 8.93TFLOPS
VRAM GDDR6 4GB GDDR6 8GB
接続 PCI-e 4.0 x4 PCI-e 4.0 x8
補助電源 6pin x 1 8pin x 1

 

以上のように、同じ6000シリーズであるRX 6600と比較してみました。同じRDNA 2世代ではありますが、製造プロセスは異なっています。珍しいですね。RX 6500 XTではさらに細かい6nmとなっていて、dGPUとしては世界で初めての6nmプロセスになります。ただ、CPUとGPUが一体になっているスマートフォンなどの処理装置(SoC)については、Appleが5nmプロセスのものを製造していますので、GPUとして初めての6nm以下というわけではなさそうですね。

そしてトランジスタ数は大幅に削減されていて、半分程度になっています。ストリームプロセッサ数もだいぶ少ないですね。クロック数は逆に、比較的高くなっています。コアが少ない分、クロック数をあげて性能を稼ぐことができるのでしょう。単精度演算性能は6TFLOPS程度となっていて、最新のGPUとしてはちょっと物足りない値です。

VRAMはGDDR6の4GBを搭載しております。最低限といった感じですね。さすがにもうあの頃みたいに、VRAMが2GBというモデルが登場することはないのでしょう。

そして接続はPCI-e 4.0 x4となっています。5.0ではないようですね。5.0では通信速度が二倍、6.0では四倍になるので、PCI-e 6.0通信を行おうものならx1スロットでも十分ということになりますね。すごい

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そして補助電源は6pinが一つ要るようです。ローエンドGPUなら正直、補助電源は要らないようにしてほしいところではありますよね。それかスロットからの供給電力を大きくして、なるべく補助電源を使わなくても済むようにしてほしいところです。

 

なお、6000シリーズの中で6500シリーズが一番低いモデルとなっていますが、実はOEM向けのみではあるが「RX 6400」というGPUも登場しました。こちらはTBPが53Wなので確実に補助電源が要りません。

 

 

RX 6500 XTの性能

RX 6500 XTの仕様について解説したところで、続いてこのGPUの性能を紹介していきたいと思います。やはり性能は大事ですよね。

 

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複数のベンチマークで比較してもごちゃごちゃしてわかりにくいので、一つだけグラフを紹介します。GPUの性能比較にはもってこいな「3DMark Fire Strike」の値を紹介します。

型番は左側に書いていて、一番上に6500 XTがあります。このモデルの前モデルになる「5500XT」については、若干スコアが低いですが、正味そこまで変わらないですね。 そして5600 XTには大幅に負けています。500番台と600番台でここまで違うのですね。そして6600とも大きく異なっています。トランジスタ数の違いもかなり大きなものになっていたので納得の値ではありますが、それにしても物足りない性能ですね。

NvidiaのGPUと比較しますと、GTX 1660より少しだけ高性能となっています。GTX 1660はミドルレンジよりのローエンドですので、最新のゲームをそこそこの画質で楽しむことができるくらいの性能はあるということでしょう。

ただ、RTX 2060シリーズには大きく差をとられています。 GTX 1660が一昔前のGPUであることを考慮すると、RX 6500XTは現在におけるローエンドGPUとしてちょうどよい性能を持っているといえるでしょう。GTX 1660よりも多少消費電力が低い割に、性能が高いということで電力効率は優秀といえそうですが、補助電源は手放せないローエンドモデルです。

 

 

価格

そして気になるのはお値段ですね。現在想定されている価格は33,000円となっていて、新品・最新のローエンドグラフィックボードとしてはやや高めになっています。ローエンドグラフィックボードといったら1万円ちょっと、いっても2万円くらいで購入できるイメージでしたが、まだグラボの価格高騰は続いているようですね。

GTX 1660はデビュー当時、3万円もいかなかったくらいなので、そう考えるとコストパフォーマンスはここ数年くらい向上していないことになります。 早くグラボ市場が復活してほしいところです。


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