みなさんこんにちは、今回はパソコンで使われる「冷却ファン」の2/3/4ピンタイプそれぞれで何が異なるのかを説明していきたいと思います。
2ピンタイプ
まず最初は「2ピン」タイプです。2ピンタイプに関してはほとんどの人が見たことが無いかと思います。
最近売っている冷却ファンに2ピンはまずないです。昔売られていた冷却ファンでよくありました。
2ピンの内訳としては「+.-」となります。つまりはただのモーターにつながっているも同然ということですね。
コネクタの形状はこのようになっています。
電圧を調整することでファンの回転数を落とすことができます。なので、電圧調整式のファンコントローラーを使えば調節できるようになるわけですね。
ピンの数があまりにも少ないので使いにくいのではないかと思うかもしれませんが、普通に使えます(まずこのタイプのファン売ってないですけど)
ちなみに2ピンタイプのファンはマザーボード上の3ピン端子にも4ピン端子にもさせます。もちろん回転数制御等はできませんが。
3ピンタイプ
続いてはよく見かける3ピンタイプです。
3ピンタイプのファンはケースファンによく使われます。
内訳としては「-,+,回転数」となっており、回転数情報をマザーボード等に送ることができます。
ただし回転数がわかったところで制御方式が変わるわけではなく、依然として電圧制御になります。でもモニター付きファンコントローラーでは回転数表示ができるようになりますし、マザーボード上に挿せばBIOS等からその回転数を確認することができます。より精密な制御ができることでしょう。
3ピンファンはマザーボード上の4ピン端子にもさせますし、2ピンだけ(+ -だけ)しかなくてもしっかり回ります。 ファンの世界って結構単純で、コネクタの回転数部分にピンを挿さなければ回転数がわからないだけで、ファン自体はしっかり回ります。
ただし、挿す場所を間違えないようにしましょう。
これは4ピンファンの端子ですが、この凸凹がついている面を上にした時の図がさきほどのイラストになります。つまり写真では左からマイナス、プラス…といった感じになります。
4ピンタイプ
続いては、最近では意外と標準になりつつある4ピンタイプのファンになります。
より精密な制御が必要となるCPUファン等に使われている印象ですが、最近ではケースファンでも普通にあります。
内訳としては、「-,+,回転数,パルス信号」となっております。
この「パルス信号」についてですが、このパルス信号を用いて「PWM制御」という制御をします。
これまでの電圧制御では単純にモーターにかかる電圧を変えて制御していましたが、PWM制御では、電気を流したり流さなかったりを1秒間にすごい回数繰り返す(交流の電気に少し似ている) ことで回転数を調整します。電気を流す時間が多い方が平均的な電力は大きくなるため回転数が上昇し、電気を流す時間が少ないと回転数は減少します。
こうすることで電圧制御よりもより精密な制御を行うことができます。
ですが、体感的にはそこまで変わるか?って印象です。3ピンも4ピンもあまり変わらない気がします。
先ほどと同様、この4ピンのうち左3ピンしか接続しなかったら電圧制御になるだけの話で、ファン自体はしっかり回ります。
もちろん2ピンに接続することも可能です。
余談ですが、世の中にはこのようなコネクタを持つファンも結構あります。
私の手元にあったケースファンのコネクタですが、3ピン(下の方)のコネクタにペリフェラル4ピンケーブルがつながっています。
このペリフェラル4ピンケーブルはかつてHDDの電源として広く使われていましたが、最近ではポンプとか、ファンコントローラー等の電源用に使われることがおおいケーブルです。
実はこのファンはこのペリフェラルケーブルからも給電することができます。ただし2本しかケーブルが出ていないので最初に紹介した2ピンタイプファンと同じです。
この4ピンを使わずに、3ピンコネクタをマザーボード上に挿し込んだ場合、この4ピンコネクタに向かってプラスマイナスの電流が流れます。なので、3ピンケーブルを取り付けた状態でこのペリフェラル4ピンケーブルに同じファンを取り付けようとしたら回るわけです。文で説明するのはちょっと難しいですね。
つまりは、マザーボード上に一つしか3ピンの端子がなくたとしてもこのファンをいくつか持っていればすべて連結することができます。 長いラジエーターを持つ簡易冷却CPUクーラーのファンにはちょうど良いです。
冷却つながりでこちらの記事もご覧ください